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2013年9月18日 (水)

堺トラムと「カオナシさん」のナゾ

 大阪に唯一残る路面電車の「阪堺電車」。その我孫子道から浜寺駅前まで、主に堺市内を走る阪堺線で、8月25日から低床式車両の運行が始まった。その名も「堺トラム」。低床式車両は一昨年、富山のライトレールに乗ったことがあって、物珍しさに、懐かしさも加わって、久しぶりに堺の市街地を歩きながら、その新型車両を見ることにした。ところが、ついでに、世にも奇妙なものに出会ってしまった。

 南海本線の堺駅で降りて東口を出る。南東へ向かってまっすぐ歩く。何度か来ているので道に迷うことはないはず。ところが、フェニックス通りを歩いているつもりが、なぜかひとつ北側の通りを歩いていた。大小路の交差点に出てから気付いて、南の宿院の交差点を目指す。

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 2つの交差点の間の広い歩道には、明治の歌人・与謝野晶子の生家跡のレリーフがあって、「海こひし 潮の遠鳴りかぞへつゝ 少女(おとめ)となりし 父母(ちちはは)の家」の歌碑も建っている。あの時代はこの場所でも潮騒が耳に届いたのだ。その歌碑の向こうを路面電車が走って行く。
 「堺トラム」の運行はまだ一日5便。駅にはその時刻表が掲示してあった。運悪く30分待たないと、新型車両にはお目にかかれない。次々とやって来る車両は、赤や青のラッピング列車に、思い切りレトロなクリーム色とえんじ色のツートンカラー。結構、気温も上がってきて汗ばむが、ビルの陰に入って待った。

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 ようやくやって来た堺トラムは、超現代的なデザインで、落ち着いた白茶色に塗られていた。堺で生まれた千利休にちなんだ日本の伝統色という。同じ南海沿線でも高層ビルが建つ堺東駅周辺と違って、阪堺線が走る紀州街道沿いは一時代前のたたずまいを残しているので、旧型車両の方が風景にはとけ込むが、乗り降りの段差が40センチから5センチまでちぢまったのだから、お年寄りやベビーカーを押すお母さんには便利だろう。
 とりあえず、堺トラムを見たので、近くのファミレスで月見とろろそばを食べて、今度は阪堺線に沿って北へ歩いてみた。宿院のひとつ北側の大小路の駅舎を通り過ぎるときだった。一瞬、目が点になった。2001年に公開された宮崎駿さんのアニメ「千と千尋の神隠し」に出てきたカオナシが立っている。

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 しかも横断歩道を渡る人たちに手を振っている。しかし、通り過ぎる人たちは、何か見てはいけないものに出会ったように、無視している。何かのキャンペーンだろうか。腕には「防犯」の腕章をしている。しかし防犯協会がこんな奇抜なキャンペーンをするだろうか。いくら考えても、頭が真っ白になるだけなので、周囲の人たちと同じように無視することにしたが、習性で写真だけは撮った。
 しばらく歩くとザビエル公園がある。木陰で早速、携帯電話から検索してみた。「阪堺線のカオナシ」で調べると、ざっと次のようなことが分かった。
 この「カオナシさん」は、阪堺線が赤字路線で廃線が噂されたころから現れるようになった。自ら話題作りをして、もっと乗客を増やそうとしているらしい。
 以上はネットの書き込み。そのまま信用するわけにはいかない。ならば本人に確認してみようと、再び駅へ向かったが、着いたときには姿はなかった。

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 そういえば、カオナシは人間の孤独や寂しさの神様だった。「路面電車がなくなったら寂しい」という意思表示なのだろうか。また、映画の中でカオナシが路面電車のような車両の座席に座っているシーンがあった。その再現なのだろうか。ナゾだ。
 カオナシさんと会ってみたい人は、阪堺線に乗ってください。(文と写真・鬼塚 静信)
 ◆歩いたコース 南海堺駅~大小路交差点~宿院交差点~ザビエル公園~花田口から阪堺線で大小路へ。いったん下車して、次の堺トラムに終点の浜寺駅前まで乗車~南海浜寺公園駅(7768歩)  
 

コメント

ブログUPありがとうございます
ええ歳こいた大人が、かってに応援して4年になります。
阪堺線のカオナシは地元で防犯委員をしているから腕章をしております。
だから警察の方にも公認です。
関西TVの深夜番組の取材が来ました。9月30日放送だそうです。
既成キャラは電波にのせられないのでカオナシは永久に堺の隠れキャラだと思ってましたが
どうやら日の目を見そうです。

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