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2017年2月27日 (月)

土佐ではお酒も龍馬になる

 高知市内からJRの特急で30分の佐川(さかわ)町には、有名な酒造メーカー「司牡丹」の酒蔵がある。同社を代表する銘柄はもちろん「司牡丹」だが、最近、全国の居酒屋で人気が上昇してきたのが「船中八策」だ。やはり坂本龍馬の人気は衰えないと思ったが、それだけではなかった。居酒屋で受ける理由は「食中酒」だからだ。

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 佐川町内を散策して驚くのは酒蔵の多いこと。しかし酒造メーカーは「司牡丹」1社だけ。謎を解く鍵は、この町のお酒の歴史だ。「司牡丹」は創業1603年。関ヶ原の3年後。この時、土佐は長宗我部家の領地から山内家の藩となったが、佐川だけは山内家筆頭家老の深尾家が治めた。

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 その時、掛川からやってきた深尾家おかかえの商人たちが、この地で酒造りを始めた。蔵は9つあったという。しかし大正時代の1918年に、そのうちの大手3つが合併して会社を設立。ほかの酒蔵も吸収されて1社になったという。
 さて、「船中八策」の人気の秘密を同社の常務さんに聞いた。このお酒は純米酒だが、酒米の山田錦を吟醸酒並みに磨いて香りを抑える。「脂の乗った刺し身を食べながら、このお酒を飲むと、脂をスパッと切る」というのが常務さんの説明。

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つまり、居酒屋でどんな食材とも合うので「気がつけば一升瓶が空いている」と常務さん。なるほど「食中酒」だ。町内には同社のお酒のショールーム「ギャラリーほてい」があって、のぞいてみたらも、ほかにも「龍馬酒」があった。
 超辛口純米酒「龍馬からの伝言~日本を今一度せんたくいたし申候~」。「船中八策」が龍馬の新日本構想なら、「せんたく」は、それに先立つ改革宣言。龍馬ファンなら一度は飲みたくなる銘柄だ。ちなみに同社では、3月4日からの「志国高知 幕末維新博」に合わせて新銘柄の純米酒「維新の里」を発売するという。

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 佐川町は筆頭家老が治めたため、独自に警察権と裁判権を持ったという。そして教育に力を注いだ。その名残が町内に玄関が移築、保存されている「名教館」。深尾家の「家塾」で、ここから幕末から明治にかけての人材を多く輩出した。例えば中岡慎太郎が龍馬とともに暗殺された後、陸援隊を率い、維新後は宮内大臣を務めた田中光顕や、日本の植物学の父といわれる牧野富太郎らだ。

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 その田中光顕が維新の志士たちの偉業を後世に伝えるために収集した史料などを展示しているのが、同町立「青山(せいざん)文庫」。龍馬の有名な手紙のほか、吉田松陰、西郷隆盛の書や書状、官軍軍服やスナイドル銃などを所蔵している。取材に行った日は、幕末維新博に向けて耐震工事中だったので、見ることは出来なかったが、3月4日からは開館する。
 佐川町は駅周辺に江戸、明治期の建物が残り、「ギャラリーほてい」に「佐川文庫」に、県内最古の洋館や、昔の町並みのミニチュア、観光客向けの休憩所もあって、気軽に散策が楽しめる。詳細はここから。http://sakawa-kankou.jp/
(2017年2月27日、文と写真・鬼塚 静信)

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