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2017年2月24日 (金)

龍馬が愛した巨大シャモ

 路面電車が走る高知市上町(かみまち)の歩道に「龍馬誕生地」のモニュメントがあった。その場所には現在、病院とホテルが背中合わせに建っている。龍馬が育ったころの坂本家は、現在の歩道と路面電車の軌道くらいまであったというから大邸宅だった。そのホテルのロビーの名物が、前回紹介した「龍馬カプチーノ」。しかし、飲んでみると。

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 使われているコーヒーはヨーロッパで一番古い「ダウェ・エグバーツ社」(1753年創業)のコーヒー。運んできてくれたスタッフに「毎回、龍馬さんの顔を描くのは大変でしょう」と聞いたら「器械がやってくれます」。おいしいカプチーノだったが、難点がひとつ。飲むと龍馬の顔が崩れてしまうのだ。何となく申し訳ないような気持ちになった。

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 ちなみに龍馬はコーヒーを飲んだのだろうか。日本がコーヒーの輸入を本格的に始めたのは1858年から。暗殺される9年前で、龍馬は長崎にも滞在していたのだから、当然、飲んだのだろう。
 今回の取材では、若き日の龍馬が、どんな人たちに影響を受けて思想を形成していったのか、その軌跡を訪ねてみたが、記事を読んだ友人は、高知の酒と食べ物の方に興味が湧いたらしい。食べ物は何といっても軍鶏(シャモ)。京都の近江屋で刺客に襲われた夜、龍馬と中岡慎太郎がシャモを待っていたのは有名な話だからだ。命日の11月15日に高知や京都で開かれる「龍馬祭」では必ず、シャモ鍋が振る舞われるほど。

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 そのシャモの100%純血種が、南国市後免(ごめん)町の企業組合で飼育されていて、商品名「ごめんケンカシャモ」として高知市内でも食べられる。有名な「ひろめ市場」に出店している同社のアンテナショップ「軍鶏伝」を訪ねた。
 店の入り口の横に、巨大な鶏と小さな鶏が並んだ写真が貼ってあった。大きい方が、後免で飼育されている大シャモ。小さい方が普通のニワトリさんだ。見れば、その違いは歴然。話を聞いた同社のマネジャーさんは、「大シャモは体高70センチにもなります。私が座ると目線が一緒くらいになって、こちらを狙っているようで」。怖い。

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 もともと闘鶏用なのだから、攻撃性は旺盛で、しかも神経質。「雷に驚いて死んでしまうこともあるんです」。そして、同じオリに入れていると殺し合う。飼育が難しいので、ほかの種類の鶏と掛け合わせるところもあるようだが、龍馬の故郷は、龍馬が愛したシャモを純血種として残しているのだ。
 話が終わったら、鍋に火を付ける。グツグツと煮たってきたところで、箸でつまんで口へ。肉は筋肉質。歯ごたえがあって、普段、スーパーで買ってくるブロイラーの若鶏とは比べものにならないほど、しっかりした味がある。そして、ガラからはいいダシが取れるという。シャモ鍋は堪能したが、メニューの「シャモラーメン」には後ろ髪を引かれる思いでひろめ市場を後にした。

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 欲望は抑えきれず、その夜、もう一度「軍鶏伝」へ。そして食べた「シャモラーメン」は、まろやかでコクのあるダシだった。
 3月4日から「志国高知 幕末維新博」が始まる。詳細はここから。
http://bakumatsu-ishinhaku.com/
(2017年2月24日、文と写真・鬼塚 静信)

 

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