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2017年4月26日 (水)

伊賀の工芸品 「君の名は。」

 三重県伊賀市の伊賀流忍者博物館は、全国で唯一という忍者の博物館。さすが忍者発祥の地だけあって、施設も所蔵品も感動もの。特に本物の忍具が次々と登場する忍術実演ショーの迫力は感涙もの。そのショーの終盤、忍者が意外な道具を使ったので驚いた。「道具の名は。」

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 忍者といえば映画やドラマでは敵の城に忍び込んで天井裏から情報を探るイメージが強いが、一方で当時の最先端の軍事技術も駆使した。伊賀流忍者博物館の忍術実演ショーを演じるのは伊賀流忍者「阿修羅」それを見ていると、手裏剣の刃に猛毒を塗る(かすり傷でも死に至る)、吹き矢の針を馬糞に1週間差して菌を繁殖させる(刺さると破傷風になる)、火薬で弓矢の飛距離を延ばし、爆発させて敵の屋敷を吹っ飛ばすなど、恐怖のハイテクぶりがよく分かる。

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 ところが、意外な道具も登場した。それは伊賀の伝統工芸品の組紐だ。「阿修羅」の頭・浮田半蔵さんが長い組紐を敵の刀に絡めて奪い、さらに敵の首に巻き付けて締め上げる。丈夫な組紐だからできる技だが、装飾品と思っていたものに、そんな使い方もあったのかと、ちょっとびっくり。
 そこで、「元祖 伊賀くみひも 廣澤徳三郎工房」を訪ねた。明治35年創業の老舗で、現在は3代目。伝統工芸士の徳三郎さんはお留守だったが、夫人に、最近お客さんが増えているのか聞いてみたら「昨年秋頃からぼつぼつ増えて、年末から今年にかけて倍くらいになりました」という。理由は分かっている。昨年夏に公開されて空前のヒットとなっている映画「君の名は。」で、組紐が物語の重要なアイテムとなっているからだ。

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 この工房では組紐が体験できる。熟練の職人は50本くらいの糸を組むという。その器械も店内にあったが、そんなに多くの糸を組む順序をなぜ記憶できるのか不思議で仕方ない。しかし初心者の体験は糸が8本。中央に穴の開いた台の上を、糸コマを順番にそって時計回りに動かしていくと、穴の下に組紐が出来ていく。
初挑戦の女性が30分くらいでブレスレットを作った。金具を付けて出来上がったものを見て、またビックリ。ピンクとブルーの絹糸に金属糸もまぜて組み上げると、あっという間に美しい工芸品になる。

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 ちなみに、ネットで「君の名は。」の組紐を探してみたら1万2000円で販売しているが品不足という。この工房では組紐体験はキーホルダーが1000円から。「君の名は。」に出てくるものとは組み方は違うようだが、伊賀組紐も長い歴史を持つ一級の伝統工芸だ。関西にお住まいの方ならJR伊賀上野駅か近鉄伊賀神戸駅から伊賀鉄道で西大手駅下車。体験希望なら必ず予約を。詳細はここから。

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http://www.ict.ne.jp/~toku-3/
5月7日までは「伊賀上野NINJAフェスタ2017」も開催中だ。詳細はここから。http://www.iga.ne.jp/~ninjafesta/
(2017年4月26日、文と写真・鬼塚 静信)

コメント

いつも海外から鬼塚さんの記事を楽しみにしています。
ところが、5月に入ってから新しい記事がないのが残念です。
引退されたのでしょうか?

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