“金の卵”JFAアカデミー3期生が入校
4月6日、桜が三分咲きの福島・楢葉町のJヴィレッジで、JFAアカデミー3期生の入校式が行われた。男子15人、女子6人の新中学1年生が式典に臨んだ。
JFAアカデミーとは、将来、日本サッカーを背負って立つ人材育成を目的として、日本サッカー協会が、福島県、楢葉町、広野町、富岡町と連携して運営する中高一貫のエリート教育。選手たちは寮生活をしながら地元の学校に通い、放課後、練習に励む。
3期生の受験者数は、男子685人、女子140人。つまり、男子は45・7倍、女子は23・3倍の高い競争率を勝ち抜いて、全国から福島に集まってきた。すでに、この時点で「エリート」だ。日本サッカー協会の川淵三郎キャプテン(71)は「10年後、日本代表として、欧州のクラブの選手として活躍できる選手になってほしい」と“金の卵”たちを激励した。
彼らが高い能力を持っていることは間違いないが、同時に12歳の少年少女であることに変わりはない。大きな夢のためとはいえ、この日から親元を離れ暮らしていくことを想像すると切なくなった。
彼らの緊張した表情を見ていたら、ちょうど20年前の出来事を思い出した。私は、高校を卒業した直後、箱根駅伝に出場することを夢見て、大学の陸上競技部の合宿所に入った。「大学の練習についていけるのか」「先輩は怖いだろうな」入寮した最初の夜、布団に入っても、様々な不安が頭を埋め尽くし、ほとんど眠れなかった。18歳の春。あの心細い夜を、今でもはっきりと覚えている。
アカデミー生と私では、競技レベルも、志のレベルも大きく異なることは重々、承知しているし、親元を離れた年齢にしても6つも違う。それでも、勝手に私は、彼らに対し、20年前の思いを重ねてしまった。
エリートである彼らも、悩み、不安はあるだろう。12歳の春。大きな夢と、高い志を持って福島に来た21人に心からエールを送りたい。(日本サッカー協会担当・竹内 達朗)

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