公開講座ミスター概論です
筋金入りの巨人ファンとして知られ「GIANTS検定」の合格認定委員でもある聖徳大学の福留強教授の公開講座「巨人軍の社会学」第3講が2月4日、千葉・松戸市の聖徳大学生涯学習センターで行われた。今回のテーマは『長嶋茂雄概論』。早い話が「記録よりも記憶に残ったのは、なぜ?」という“長嶋のナゾ”に迫った。
「アンチ巨人でも『長嶋は別だ!』という野球ファンは多いですよね。私はそれが正しい日本人だと思っています」と、福留流ニッポン人論で講座はプレーボール。
記録より記憶、その証明のため長嶋、王貞治のデータも持ち出してきた。
生涯打率=長嶋(・305、王貞治・310。本塁打=長嶋444本、王868本打。打点率=長嶋0・690、王は1試合1点に近い0・907。タイトル獲得は最高殊勲=長嶋5(王9・以下かっこ内は王)、首位打者=6(5)、本塁打=2(15)、打点王=5(13)、ベストナイン=17(18)ゴールデングラブ=2(9)と、首位打者を除き王が圧倒的にリード。それなのになぜ長嶋が人々の記憶に―と講座は佳境に入っていく。
好例が1959年6月25日に行われた史上初の天覧試合(対阪神)。ルーキー王選手も貴重な本塁打を1本放っているが、長嶋は2本打ち、その1本がサヨナラ本塁打。(ここでサヨナラホーマーが出れば)と夢を描いたファンに、実際に劇的ドラマを実現して見せてしまった。プロデビュー戦での4三振やベースを踏まずに本塁打を1本損したり、前の走者を追い抜いたり、長男一茂さんを球場に忘れて帰ったり、「チャンスに強いがドジで間抜け」な部分もさらすという、王選手にはない“負”の部分までもが好感度として受け入れられたのでは、と展開していく。
「私の学生時代、アチャコというあだ名の数学の先生が数式に取り組んだができずに、『今日はできない、スマン』と謝って帰ったんです。後日、それを解いて見せ、僕らは『先生もやりゃあできるじゃないか』と冗談ぽく冷やかしたんですが、ぼくたちはアチャコを尊敬しました。できないことを素直に認た姿勢にです。いま、自分の負を認める先生はいません。なんだかんだ言い訳をする。弱さを自覚してさらけだす潔さ、素直さ。これは自己覚知ですが、長嶋選手にもこれに通じるものがあったのではないか」と福留先生。ファンはソレを感じ取ったのでしょうね。
先日、先生は川上哲治さんにお会いし、こう言われたという。「彼(長嶋)は先が見えるんだよ。みんなついて行けないだけだよ」と。確かに、監督長嶋のチーム作り、指揮にはそう感じられることは多々あった。天覧試合でのサヨナラ本塁打も、ヒーローとなる姿が見えていたのかもしれない。守備、打席でのオーバーアクションにはファンに喜んでもらうためのいい意味での作為もあったが、たえずその日球場に来たファンを向いてプレーし、記憶にとどめてもらう努力をしていた。長嶋分析はこのように進んだ。
受講生の中には、「選手長嶋は晩年しか知らないので、なぜいまだに人気があるのか実感としてわからない」という人もいる。「ですから、本当にすごかったということを知らせていきたい」。福留先生の言葉に受講生一同決意を新たにし、決起集会?ののりで第3講は終わった。この先講座はどうなるのだろう。全国の巨人ファンを喚起する、そんな存在になっていくような気がしている。
(トムソーヤ・秋保)

私が、小学5年生の時、耳にした言葉「体力と限界を知り、私は、ここに引退しますが、我が巨人軍は、永久に不滅です。」あの日、あの時がなかったら、私は、おそらく、熱烈なG党には、なっていなかったと言っても過言ではありません。
投稿: 岡村 公輝 | 2008年2月14日 (木) 21:45