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草野直樹

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2008年4月21日 (月)

やったね、ダニカ

 インディカーシリーズ第3戦、インディ・ジャパン300マイルは、1日順延というアクシデントにもかかわらず、ダニカ・パトリック姫の初優勝という大盛り上がりで幕を閉じました。

 日米メディア、さらにはIRLの公式サイトまでが「女性初の欧米トップカテゴリー優勝」というくくりで報じていますが、今回の勝利をジェンダーの観点から語られるのは本人もいやがるでしょうし、WRCやパリ・ダカには前例があるわけなので「WRC、パリ・ダカはトップカテゴリーじゃないのか?」とツッコミを入れたくもありますが、とにもかくにも女性がオープンホイールの車を使ったレースで勝利を飾るというのが、ある種のエポックメーキングであることは間違いないでしょう。

 「女性」ということよりも、私はダニカの勝負根性には頭が下がります。実は一昨年あたりから、ダニカにはNASCAR転向の話がありました。実際、家族などは転向に前向きだったという話も伝わってきています。

 現在、インディカーは観客動員でNASCARに大きく水を開けられています。インディからも、昨年総合王者のダリオ・フランキッティ、“ミスター・インディ”サム・ホーニッシュJr.という有力ドライバーが転向しました。F1からもファンパブロ・モントーヤがNASCARに転向し、どんどん盛り上がっています。保守的な色彩が強く、米国の大手企業が続々とスポンサーにつくことから、米国でレースをやって食っていこうと思ったら、NASCARをやるのが一番なのです。そういう意味では、日本におけるフォーミュラ・ニッポンとスーパーGTの関係に似ているかも知れません。ただし、FぽんとGTはかけ持ちしているドライバーやチームもあり、対立関係にはありません。

 ダニカにしても、インディカーでの活躍で全米レベルの人気が出たわけですから、米国内でその地位を不動のものにしたいのならさっさとNASCARに行ってもよかったはずです。しかし、ダニカはインディにとどまりました。それは「インディカーでまだ勝利を手にしていないから」という理由。男勝りの気の強さもダニカの持ち味ですが、1勝もせずに次のカテゴリーに行くことはプライドが許さなかったのでしょう。

 ダニカがインディにとどまってくれたおかげで、われわれ日本のファンはもてぎで歴史的な瞬間を目撃することができました。今となっては、ダニカの決断に感謝、ですね。

 ただ、これで念願の1勝を手にしたわけですから、大手を振ってNASCARに行くこともできるようになったわけです。日本のファンとしては、もう少しとどまってもらいたい気持ちもありますが…。NASCARの知名度が日本ではほとんどないことを考えると、近いうちに日本でのレースが行われるとは思えないですからね…。ちょっぴり、複雑な気分になったりもします。インディ500を勝つまで、シリーズにとどまってくれませんかね?

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