イチローが3番を打っていたら(第492回)
9月13日のレンジャーズ戦でマリナーズのイチロー外野手が大リーグ史上初の9年連続200安打を達成。スポーツ報知だけでなく一般紙も号外を発行、 14日付のスポーツ紙は、タイガース一筋で“我が道を行く”デイリースポーツを除く5紙が1面から大展開。また、朝刊一般紙はすべて記事下のコラムでイチ ローを扱った。
スポーツ報知では、現地の津川晋一記者が大車輪の働き。2面を飾ったヤンキースのデレク・ジーター、レンジャーズのマイケル・ヤングのお祝いメッセージは、記者の的確な質問に丁寧に応えてくれた両選手に感謝したい。3面も記者の独自の視点で5つの秘密を解き明かした。当日はまた、1面のメーン原稿に加え、400行を超える会見内容も送稿(掲載したのは厳選した150行弱)。プロ野球担当記者が、担当球団の優勝原稿に熱くなるように、2006年からイチローを見続けた津川記者の思いが、読者にも伝わったと思う。
イチローのすごさは紙面に凝縮されている。その中で私が感心したコメントは、米国の長いスケジュール克服の質問に「野球が大好きであるってことがそれに当てはまるのかもしれない」。「野球が好き」という言葉を使う選手は少なくないが、その野球をより上手になりたいとして、自分をいじめ抜くほどたゆまぬ練習をし続けてきたところに感心させられる。
米大リーグ134年の歴史を逆戻りさせて、ベーブ・ルース出現によってパワー・ベースボールが始まる前、通算打率3割6分7厘を誇ったタイ・カッブが全盛だった1910年代以前の一発に頼らないスモール・ベースボールの魅力を呼び戻した点でも功績は大きい。
ただ、イチローの“狙って打つ”内野安打に関する考え方を、私はいつまでたっても理解できない。バント安打を除いて、多くの選手は打ちそこないが幸運にもヒットになるのが内野安打のはず。今回の会見の中で「手を出すのは最後ですよ」とぎりぎりまでボールを呼び込んで、あらゆるコースに対処できるというのは感覚は分かる。その結果、ほとんどの打球がジャストミートしているというのなら納得するのだが・・・。
2001年の2月3日と4日、セーフコ・フィールド外野方向にあったコンベンションセンターで、マリナーズ主催のファンフェスタが行われた。その時の目玉は、マリナーズ入りが決まったばかりのイチローで、初日にはサイン会で約1500人のファンにサイン、記念撮影にも応じた。その会場で流されていたビデオ映像は、オリックス時代の快打、好守、強肩、俊足のプレーだった。私の記憶に間違いがなければ、打撃シーンのすべては、当然のようにジャストミートのライナーばかりだったと思う。
渡米1年目で約2か月取材した時は、毎日のようにスポーツケーブル局ESPNの看板番組スポーツセンターがイチローを取りあげていた。それが今では、チームの低調もあって登場する機会が少なくなったことは否めない。米メディアはイチローのヒットを評価するものの、それこそ30試合を超える連続試合安打か、4割近い数字を残さない限りは連日のように登場する事はほとんど無くなってきた。毎年のように、地区優勝にからんだ結果、球団最多安打を更新したヤンキースのデレク・ジーターとのメディアの露出の差は歴然としている。シアトルのスポーツファンも近年は、チームが好調なNFLのシーホークスに注目が集まっているという。
セーフコ・フィールドの1試合平均観客数は、4万3710人の2002年をピークに昨年は2万8797人(今季も2万7557人)と1万5000人もダウンしている。もちろん、チームの低迷が最大の要因であることは間違いないが、稀代の安打製造機を生かし切れないチーム編成をするフロントの責任は大きい。
前記のファンフェスタの席上でイチローはルー・ピネラ監督(現カブス)からの何番を打ちたいんだ?」の問いに「こちらの人より体が小さいのでボクがクリーンアップ(トリオ)になるとチームのイメージが悪くなる。出来れば1、2番か6、7番」と答えている。もし、イチローがピネラ監督の考えていた3番(オリックス時代は399試合で打順別最多)を受け入れたとしたら、今と違って打率はやや下がるだろうが、ライナーを連発し、毎年3割、20本塁打、80打点前後はキープできたはずである。そうなったら、イチローだけでなく、マリナーズの歴史もどう変わっていただろうか。




私は当初、イチロー選手は脚がはやいから内野安打が多く打率も3割5分以上をキープしていると思っていました。ある三冠王監督がイチローはあの脚力が衰えたらただの2割8分の平均的外野手だとテレビで話しているのを真に受けたからです。MLBにはロウなど160キロのストレートを誇る投手は当時から何人もいて、彼はマリナーズ入団後もいとも間単に、それらの投手からヒットを打ち続けています。脚力はもちろんですがイチロー選手のすごさは動体視力と右腕左腕の細やかな動き、可動領域が広いところにあるのでしょう。常人では考えられないところにヒットを打ちます。
クールな職人タイプと思っていたのですが、WBCでのキャプテンシーを見せられると、認識を変えざる得ませんでした。200本安打は10年といわず、できれば15年でも20年でも体が動く限り、狙っていってほしいですね。
日本球界が生み出したMLBのスパースターなのに、まだワールドシリーズの優勝リングは見せてもらっていないです。
ファンになってしまった私がイチローさんに願うのはマリナーズの世界一と打率4割突破でのMLB首位打者です。そして欲張りなお願いかもしれませんが3度目のWBCにもぜひ出てほしいのです。
マリナーズの世界一は、いくらイチローさんが超人でもお一人では無理。
ワカマツ監督はじめチーム上層部に何人か日本人選手を獲得されるようにイチローさん、進言されているみたいですが?シアトルの町がマリナーズの世界一で盛り上がるのを見てみたいですね。
投稿: Kファクトリー | 2009年9月19日 (土) 09:02
蛭間さんは野球に対する視野が狭いんじゃないんですか?
クリーンヒットだけがヒットじゃありません。ジーターが自分と共通の技術として「詰まらせる」技術をあげてましたが、野球経験がある程度お有りならこの
感覚はわかるはずです。
イチロー選手は外よりの難しい球をわざとバットを振り切らず、打球を殺して
三遊間に打って内野安打にします。これを強引に引っ張るとセカンドゴロにしかなりません。野球経験のない、またはあまり見る目のない方には、ただの打ち損じにみえるかもしれませんが、これはこういう技術なのです。
当然、「俊足」というのがその前提となりますが、自分の利点を生かすのは賢い選択でしょう。
イチロー選手が20本塁打を打ちたいのなら当然打てるでしょう。
単純に長打力をアップさせたいのであれば、筋トレ等で筋肉をつけ体重増すればいいだけです。
ですが本人もいってますが、イチロー選手はその方向性を望んでいません。
よけいな筋肉をつけると、自分のイメージする動きが出来なくなるのと、怪我しやすくなるからだそうです。なので一般的な筋トレマシンは使用せず、柔らかい筋肉と間接の稼働域をアップする特殊なマシンをつかっています。
私はこのイチロー選手の方向性は間違っていないと思います。
筋トレをがんがんやり、体重を増やしていけば長打力はアップしますが、それと引き替えにスピードは鈍り守備範囲は狭まり、怪我リスクは高まりトータルではマイナス方向に働くと思うからです。
あとイチロー選手が3番打っても、1番で4割打っても、マリナーズの歴史は変わりません。現在、イチロー選手以上の打撃成績を誇るマウアー選手がチームで3番を打っていますが、そのツインズはマリナーズ以上に低い勝率です。
仮にマウアーが9回に1回の打席ではなく、5回も6回も打席にたてるなら話は別でしょうが、どんなに凄い打者でも9回に一回のチャンスしかないのが野球なので、全体にするとたいしたことはないのです。
この辺のことも、もう少し理解されたほうがいいと思います。
投稿: ks | 2009年9月22日 (火) 13:26