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2017年9月16日 (土)

米大リーグ見続けて40年の蛭間記者がPSを独断予想

 メジャーのペナントレースも残り3週間を切った。10月3日(日本時間4日)から始まるポストシーズン(PS)出場を巡って厳しい戦いが続いている。今年はダルビッシュ有(31)、前田健太(29)両投手所属のドジャースがナ・リーグ西地区5連覇を目前としている一方、田中将大投手(28)所属のヤンキース、上原浩治投手(42)のカブスもPS進出が濃厚だ。メジャーを見続けて40年の蛭間豊章記者が、新システムとなった過去5年間のデータからキーポイントを読み取り、リーグV、そして世界一はどのチームか独断で予想する。

 ※数字などは紙面に掲載された2017年9月16日時点

最多勝チームが有利 WCは厳しい

 各リーグ東西2地区制だったメジャーが3地区制としてワイルドカード(WC)制度を導入したのは1994年。同年は選手会のストライキでPSが行われずに、95年が施行初年度だった。各リーグ4チームがPSに出場していたが、2012年に3地区の優勝チームに加え、WC2チームにすると決定。両チームは1試合のWCゲームに勝ち上がって初めて地区シリーズ(DS)に進出する。

 95~11年の17年間でWCチームがリーグ優勝したのは延べ12チーム(35%)、うち世界一になったのは7チームで41%にも上っていた。それが、新システムとなったこの5年間は2チーム。世界一はWCチーム同士でワールドシリーズ(WS)を戦った14年のジャイアンツただ1チーム。

 一方でリーグ最多勝チームのリーグVは11チーム(32%)、世界一は6チーム(35%)と旧システムではWCチームよりも低かったが、新システムになってからはWCゲームを勝ち上がったチームと対戦する最多勝チームのリーグVが4度、うち3チームが世界一になっている。いかに1試合余分に行うWCゲームの負担が大きく、逆に最多勝チームへのアドバンテージになっているかの証明だ。

 世界一チームの最多連敗は1953年ヤンキースの9連敗。11連敗したドジャースにとっては、「2ケタ連敗チームの世界一になれない」というジンクスを吹き飛ばすためにも、残り試合で最多勝チームの有利さを手放したくない。

最多本塁打は意味ない?

 過去5年間のPS出場チームのチーム成績をチェックすると面白いのが、最多本塁打チームが1度もリーグ優勝していない事実だ。253本塁打を放った昨年のオリオールズはWCゲーム初戦で姿を消し、245本打った12年ヤンキースもリーグ優勝決定シリーズ(CS)に4連敗でWS出場を逃した。その一方で、ア・リーグでは12年タイガース、14、15年ロイヤルズ、16年インディアンスはいずれも出場5チーム中最少アーチながらリーグ優勝。本塁打よりも最多得点チームは3チームがリーグVと本塁打よりも、うまく得点を挙げることの出来るチームが好結果を残している。ちなみにア・リーグでは13年から4年連続100盗塁以上したチームが、リーグの覇者になっており、長打力もある程度持ち合わせながら機動力も兼備しているチームが勝ち上がっている(逆にナ・リーグは4年連続2ケタ盗塁チームがV)。

防御率トップも当てにならない

 短期決戦は守備力重視のチームが強いといわれるが、チーム防御率でトップだったチームのリーグ優勝は昨年カブスだけ。レスター、アリエッタ、ヘンドリックス、ラッキーという強力先発陣をそろえたのが108年ぶり世界一に結びついたといっても過言ではない。その反面、トップの防御率ながら最初のシリーズで敗退したのも8チームある。救援陣の防御率トップを見ても世界一になったのはロイヤルズだけで残り9チームは同じように最初のシリーズで敗退。レギュラーシーズン103勝した昨年のカブスは、5年間のPS出場延べ50チーム中、唯一の最多得点&最良防御率だった。

ペナント終盤の戦いが肝心

 前記したように最終的に勝利数の多いチームにアドバンテージがあるため、レギュラーシーズン最終戦まで手を抜かずに白星を追い求めるのがメジャースタイル。それだけに終盤戦の成績がPSに大きく影響している。9月以降に負け越したチームは延べ9チームあるが、リーグV(世界一も)になったのは15年ロイヤルズしかない。そのロイヤルズも最終5試合に全勝と勢いをつけてPSに突入していた。より細かく最終10試合に負け越しの7チームのうち6チームは立ち直れずに最初のシリーズで敗退。負の流れを変えられないまま終戦になっている。最終週まで目が離せない。

独断予想 ア・リーグ

 8月下旬からア・リーグ新記録の22連勝しているインディアンスはアストロズを抜いて現時点で最多勝チームとなった。昨年のシリーズ経験を考えると14年WS敗退、翌年世界一のロイヤルズのパターンに似ている。同じように終盤に20連勝した02年のアスレチックスは最多勝チームになりながら、DSでヤンキースに敗れているがイ軍はどうか。個人的には、本塁打が151本とリーグ最少ながら6位の695得点を叩き出し、盗塁も5チーム最多の100回成功とバランスの取れているRソックスを推したい。

独断予想 ナ・リーグ

 防御率4点台の6チームは全て最初のシリーズで敗退しており、ロッキーズ、カブス(ア・リーグのアストロズ、ツインズ)も除外。9月3勝のドジャースは、終盤チームを立て直せるかがカギとなりそうだ。過去5年間で3度地区優勝を果たしながら、いずれもDSで姿を消したのがナショナルズ。3度のうち2度、投球回制限や故障で登録されなかった右腕エースのストラスバーグが唯一出場した14年は5回を1失点と好投している。現在34イニング連続無失点と元気なだけに今年はナショナルズの世界一を期待したい。

「大舞台に弱い日本人先発」通算5勝10敗

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 今年は日本人所属の3チームがPSに出場する模様だ。別表のように2008年などは5チームが進出、日本のファンを喜ばせていた。

 過去、WSに出場して世界一を経験したのは2005年Wソックスの井口、06年カージナルスの田口、07年Rソックスの松坂と岡島、09年ヤンキースの松井、13年Rソックスの上原と田沢らだ。彼らは最高の舞台で結果を残してチームに貢献した。

 その一方で、98、99年にヤンキース世界一の一員としてレギュラーシーズンでは2年続けて月間MVPも獲得するなど連続2ケタ勝利を挙げた伊良部は、98年はベンチ入りするも登板なし。99年はCSこそ登板もKOされたことでWSではベンチから外された。

 04年ドジャースの石井、野茂コンビも登録されず。特に石井はレギュラーシーズンでチーム最多タイの13勝しながら9月に一度も勝てなかったために、ベンチ入りを逃すなど悔しい思いをした。

 今年は3人の先発投手の登板の可能性があるが、過去のポストシーズン、上原、田沢が大活躍した13年Rソックスのように救援陣は8人が登板し3勝2敗11セーブ、16ホールドで防御率2・09と好結果を残している。その一方で苦労しているのが先発陣だ。日本人メジャーのパイオニアの野茂も2年連続DSでKOを喫しており、先発陣初勝利は07年松坂がインディアンスとのCS第6戦、日本人先発8試合目でようやく勝利投手になった。

 メジャーでは通算56勝に終わった松坂だがポストシーズンでは07~09年にかけ3年連続出場し3勝1敗。ワールドシリーズで勝っている唯一の投手だった。黒田も08年にいきなり2勝したがその後2連敗で現役を終えた。結局、08年10月12日に黒田が勝ったのを最後に、9試合0勝6敗と勝利から遠ざかっており、日本人先発の通算成績は5勝10敗、防御率5・27となる。

 大舞台に弱い日本人先発投手のレッテルを今年こそ、はぎとってほしいものだ。

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蛭間 豊章

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