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2017年10月21日 (土)

全米野球記者協会選定の4大表彰種目を予想

 9月のニュースセンターで掲載したメジャーリーグのポストシーズン予想は現在のところ外れっぱなし。優勝の本命としたナ・リーグのナショナルズ、ア・リーグのレッドソックスはあえなく地区シリーズで姿を消してしまった。今回はメジャー担当として、全米野球記者協会選定の4大表彰種目を予想する。なお、開票は11月に順次発表される。

(スポーツ報知ベースボール・アナリスト=蛭間豊章)

MVP

アストロズのアルテューベ、ヤンキースのジャッジ 騎打ち 身長差は33センチ

 【ア・リーグ】現在、優勝決定シリーズを戦っているアストロズの168センチの小兵アルテューベ二塁手と、彗星(すいせい)のごとく現れたヤンキースの201センチ、ジャッジ外野手のマッチレースだ。

 ジャッジは昨年、メジャー昇格も84打数15安打、4本塁打の打率1割7分9厘だったが、新人王資格(前年まで130打数以内)を保持して迎えた今季、オープン戦に3割3分3厘、3本塁打とまずまずの数字を残して開幕戦は「8番」スタート。最初の4試合は15打数2安打だったが、6試合目の4月9日オリオールズ戦から3試合連続アーチで一気に波に乗った。8月に打率1割8分5厘、3本塁打と壁にぶつかった感があったが、9月に3割1分1厘、15本塁打してチームのポストシーズン進出に貢献するとともに、87年マグワイア(アスレチックス)の持っていた新人最多アーチ49本のメジャー記録を塗り替えた。

 一方のアルテューベは4年連続200安打で2年ぶり3度目の首位打者。6年連続30盗塁したように右打者ながら俊足を生かしリーグ最多の35本の内野安打を稼いでいる。パンチ力もあり2年連続24本塁打。超がつく積極的なバッターで第1ストライクを打った打席がジャッジよりも79打席も多く成績は打率4割6分4厘、17本塁打でチーム101勝に導いた立役者。ともにリーグを代表するエキサイティングな選手だが、走攻守すべてに一級品のアルテューベを推したい。

スタントン◎

 【ナ・リーグ】各地区の優勝チームに群を抜く数字を残した選手がいない。ワイルドカード2枠目に入ったロッキーズのブラックモンは首位打者を獲得。1番打者として史上最多となる103打点をたたき出したが、打球が伸びるという本拠クアーズ・フィールドで打率3割9分1厘、24本塁打と猛打をさく裂した一方で、敵地では2割7分6厘、13本。球団創設24年間で輩出した首位打者はのべ10人もいたが、誰一人としてMVPになっていないだけに?マークが付く。

 メジャー16年ぶりの60本塁打こそ逃したスタントンだが、2位ベリンジャーに付けた20本差はナ・リーグ史上最多記録でもあった。8月には6試合連続含め、同月としてはメジャータイ記録の18本、打点も37と荒稼ぎし打点王にもつながった。所属するマーリンズは77勝85敗と負け越したものの、リードをもたらす打点をたたいたのは38回とメジャートップ。追いつかれたり、逆転されたりで勝利打点はメジャー3位の18に終わったものの勝利への貢献度は高かった。本拠地のマーリンズ・パークが広いこともあって守備面でも右翼手として守備機会(333)、補殺(9)はともにリーグNO1と攻守にトップ級の働きを見せた。チームはBクラスでも昨年も74勝88敗のエンゼルス所属のM・トラウト外野手が選出されており、最有力と見る。

ア・リーグ(所属) 打率 打点 盗塁
◎アルテューベ (アストロズ) .346 24 81 32
〇ジャッジ (ヤンキース) .284 52 114 9
△ラミレス (インディアンス).318 29 83 17
ナ・リーグ(所属) 打率 打点 盗塁
◎スタントン (マーリンズ) .281 59 132 2
〇ブラックモン (ロッキーズ) .331 37 104 14
△アレナド (ロッキーズ) .309 37 130 3

新人王

満票でジャッジ&ベリンジャーが受賞か

 【ア・リーグ】満票でジャッジが受賞する。2位争いはオリオールズのマンシーニとアストロズのグリエル。ともに通常のシーズンならトップ争いをしていた可能性は高いがジャッジの数字には遠く及ばない。本塁打だけでなく127四球も新人記録を更新した。ちなみに毎年発行されている「PROSPECT HANDBOOK」(有望株一覧)で専門家5人がぞれぞれ上位50人を選出していたが、ジャッジを入れていたのは1人、それも49番目(ベリンジャーはトップテンに3人入れるなど全員が50人に入れていた)。専門家でもジャッジのすごさを見抜けなかった。

 【ナ・リーグ】こちらも満票の可能性大。4月25日にメジャーデビューしたドジャースのベリンジャーが132試合ながら、ナ・リーグの新人最多本塁打記録を39に塗りかえた。左投手から12本塁打したのも並み居る左打者の中でメジャー最多と左対左を苦にしないバッター。7月15日にはサイクル安打も達成。故障に泣いたとはいえ、年俸2200万ドル(約24億2000万円)の主砲A・ゴンザレスから完全にポジションを奪ったのは特筆される。パイレーツのベルもよく打ったがチームの優勝もあってベリンジャーに及ばない。惜しかったのはカージナルズのデヨング。5月28日に初打席本塁打でデビュー。108試合の出場で26二塁打&25本塁打。開幕から昇格していたなら最大のライバルになっていたはずだ。

ア・リーグ(所属) 打率 打点 盗塁
◎ジャッジ (ヤンキース) .284 52 114 9
△マンシーニ (オリオールズ).293 24 75 1
△グリエル (アストロズ) .299 18 75 3
ナ・リーグ(所属) 打率 打点 盗塁
◎ベリンジャー (ドジャース) .267 39 97 10
△デヨング (カージナルス).285 25 65 1
△ベル (パイレーツ) .255 26 90 2

サイ・ヤング賞

ア・リーグ クルバー ナ・リーグ カーショーとシャーザーの争い

 【ア・リーグ】8、9月に連続5勝したインディアンスのクルバーが3年ぶり2度目の受賞になりそうだ。8月の防御率が1.96、9月に至っては0.84で一気に勝利、防御率の2冠に輝いた。それだけに地区シリーズでの2試合とも序盤KOされたのは信じられなかった。シーズン序盤に2度目のメジャータイ記録の8試合連続2ケタ奪三振をマークするなどメジャートップの308KをマークしたRソックス・セールは、8月以降4勝しか増やせなかったのが大きく響いた。

 【ナ・リーグ】こちらは微妙だ。3度獲得のドジャースのカーショー、2度獲得のナショナルズのシャーザーと経験者2人の争い。勝利数と防御率の2冠のカーショーに対し、4年連続250Kで奪三振王のシャーザー。こちらは被打率1割7分8厘でメジャートップ(カーショーは2割1分2厘)。投球回数でも25イニング以上引き離しており、私はシャーザーを推したい。

ア・リーグ(所属) 勝―敗 投球回 奪三振 防御率
◎クルバー (インディアンス)18―4 203.2/3 265 2.25
〇セール (Rソックス) 17―8 214.1/3 308 2.90
△セベリーノ (ヤンキース) 14―6 193.1/3 230 2.98
ナ・リーグ(所属) 勝―敗 投球回 奪三振 防御率
◎シャーザー (ナショナルズ) 16―6 200.2/3 268 2.51
〇カーショー (ドジャース) 18―4 175 202 2.31
△ストラスバーグ(ナショナルズ) 15―4 175.1/3 204 2.52

最優秀監督賞

ツインズモリター監督Dバックスロブロ監督が大本命

 【ア・リーグ】日本のセ・リーグのようにリーグ優勝監督が自動的?になるような事はない。もちろん、地区優勝やポストシーズン進出したチームの指揮官が選ばれる事が多いが、それを逃しても前年からチーム成績を一気に引き上げた監督にもスポットが当てられる。昨季の59勝103敗から85勝77敗と26勝も上積みでワイルドカード2枠目に入ったツインズのモリター監督を推す。100敗以上した翌年ポストシーズン進出も史上初だ。ヒンチ監督は17勝プラス。ジラルディ監督は7勝プラスもジャッジら若手を育てた事が売りか。

 【ナ・リーグ】ヤクルトで2000年の1年間だけプレーしたDバックスのロブロ監督が24勝プラスで最有力。次いでブルワーズのカウンセル監督も戦力的に劣るチームを最後まで中地区でカブスと争った功績は大きい。メジャー最多の104勝を挙げたドジャースのロバーツ監督は、04、05年のブレーブス、B・コックス監督以来の2年連続受賞を狙う。ちなみに昨年108年ぶりの世界一に輝いたカブスのマドン監督はレギュラーシーズン103勝もロバーツ監督に敗れ選出されていない。

ア・リ―グ(所属) 勝―敗 勝率 順位 昨季勝敗
◎モリタ― (ツインズ) 85―77 .525 2位 59―103
〇ヒンチ (アストロズ)101―61 .623 1位 84―78
△ジラルディ (ヤンキ―ス) 91―71 .562 2位 84―78
ナ・リ―グ(所属) 勝―敗 勝率 順位 昨季勝敗
◎ロブロ (Dバックス) 93―69 .574 2位 69―93
〇カウンセル (ブルワ―ズ) 86―76 .531 2位 73―89
△ロバ―ツ (ドジャ―ス)104―58 .642 1位 91―71<>

 

【注】ロブロは新任。昨季勝敗は前任者の成績

 ◇全米野球記者協会の投票 MVPが最も古く1931年にスタート、新人王が1947年(47、48年だけ両リーグで1人)、サイ・ヤング賞が1956年(66年までは両リーグで1人)、最優秀監督賞が最も新しく1983年から。現在は、メジャー各球団のある都市で活動する野球記者協会員から4種目に各2人ずつをピックアップ、それぞれ計30人ずつが投票し、ポイント制で受賞者を決める。なお、レギュラーシーズン終了とともに締め切られるために、ポストシーズンでの活躍などは一切考慮されない。

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蛭間 豊章

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