ブログ報知

 スポーツ報知 |  ブログ一覧

« 2016年9月 | メイン | 2016年11月 »

2016年10月

2016年10月28日 (金)

ウルトラ命 出会いを大切に

Dsc_05451

 「ウルトラ命」第12回は、大会での出会いを大切にする田中弘子さん(61)=奈良県=。前夜祭やエイドでのおしゃべり、地元の方との交流を何よりも楽しんできました。

 2004年、王寺ランナーズクラブに入会し、「ウルトラの母」と呼ばれる8歳年上の先輩と知り合った。各地の大会に参加してきたベテランから「一緒に行こうよ」と誘われ、08年の四万十川ウルトラマラソンに出場した。
 20キロまでは好調だったのに、中盤から右ひざが痛くなった。「母」から「みんな、足が痛いんだよ。関門にかかるまで走ろう」と携帯電話で励まされたけど、痛みがひかず80キロでリタイア。厳しい「母」に「ダメだった所は必ず完走してリベンジしないとあかん」と言われ、11年の四万十川は13時間55分1秒でゴールできた。
 そんな普通のおばさんが走り始めて17年。ウルトラ歴は8年で、大会出場数は今月のえちご・くびき野100キロマラソンで28回になった。
 14年の村岡ダブルフルウルトラランニングでは、素晴らしい景色を見つけたものの携帯電話を持参してなかった。携帯で写真を撮っていた男性に「その写真を送ってもらえませんか」と図々しく頼み、アドレスを伝えた。翌年も村岡に参加すると、その男性から「田中さんですよね」と声をかけられてビックリ。思わぬ再会と写真のお礼が言えてうれしかった。
 今年6月の隠岐の島ウルトラマラソンでは、応援メッセージをくれた女の子とお父さんが55キロ付近で待っていてくれた。「オレンジのユニホームで走ります」と伝えていたので、「田中さんですか」と声をかけてもらった。3人でおしゃべりしたのは1分弱だけど、私は人と接することが大好き。大会での1回限りの出会いであっても大切にしたいと思う。
 来年は秘かな目標がある。4月の奥出雲ウルトラおろち100キロ遠足、5月のえびす・だいこく100キロマラソン、6月の隠岐の島を制限時間内に完走できれば「島根ウルトラの神」として島根県知事から表彰され、副賞の特産品ももらえるという。隠岐の島はこれまで7回走って5回完走。7回完走すれば「レインボーメダルホルダー」として表彰される。励みになる1年になりそうだ。
 島根には「母」も同行。おばさん2人がワイワイやりながら、見知らぬ人たちとのステキな瞬間を期待したい。私は「王寺RC」とプリントされたオレンジのユニホームで走る。見かけたら声をかけて下さいね。
 ◆田中 弘子(たなか・ひろこ)1955年5月4日、熊本県生まれ。ベスト記録はフルが4時間4分15秒(2012年2月、泉州国際)、100キロが12時間48分12秒(09年6月、サロマ湖)。161センチ、54キロ。血液型B。
 写真=9月の高野龍神スカイラインウルトラマラソンに出場した田中さん

 次回「ウルトラ命」は11月4日

2016年10月21日 (金)

ウルトラ命 夫婦でトレイル参戦

Img_2730

 「ウルトラ命」第11回は8月のUTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン、フランス)を完走した計良光昭(57)、千里(54)夫妻=札幌市=。ここ数年、旅行を兼ねて国内外のトレイルに積極的に参加しています。

 夫 フルを何度か走り、月刊ランナーズで読んだ100キロの記事に興味をもち、2004年からサロマ湖100キロに出場。10年連続完走してサロマンブルーになった。この間、スパルタスロン(ギリシア、246キロ)にも4回出て3回完走できました。
 妻 私は当初、主人の応援専門でしたが、「ゴールでじっと待っているのはもったいない」と思って走り始めた。スパルタスロンは昨年、初出場。160キロでリタイアしましたが、半年たって悔しい気持ちがわいてきて、スローテンポな自分にあきれてます。
 夫 数年前、テレビでUTMBのことを知った。「山の上を走るレースも面白そうだな」と感じ、ウルトラトレイルに2人で参加するようになった。今年3月はトランスグランカナリア(スペイン、125キロ)、8月はUTMB(169.4キロ=夫、CCC101.1キロ=妻)と海外の大会に出場。そろって完走できてうれしかった。
 妻 大きなレースはポイントが必要なので、近くの山に登ってそこそこ練習してます。札幌市内の藻岩山、砥石山、手稲山などに行って1~2回、山頂までを往復。もちろん、クマ除けのための鈴はぶら下げてますよ。
 夫 来月は沖縄本島1周サバイバルラン(400キロ、制限時間72時間)に4年連続出場。厳しく長い冬を過ごす北海道民は南国の生活に憧れる人が多く、私たちもその1人。あのまったりとした空気、時間の流れが気に入ってます。
 妻 ただ、30分前後の仮眠を数回取ってゴールを目指す過酷なレースですから、夜通し走るトレーニングは欠かせません。昼過ぎに自宅を出て翌朝までのロングランが恒例になって、リュックにお風呂道具と着替えを詰め込み滝川や小樽方面に向かいます。
 夫 今後は未知の大会にどんどん出たい。景色や食べ物など、1回で3つぐらい「おいしいもの」が欲しい。要は旅行で、走りオンリーではないですね。
 妻 ゆっくり自分の足で回って、その土地をじっくり眺めたい。200キロや400キロの道中を走りながら、あるいはレース後、長旅の話題を夫婦で共有できることもウルトラの魅力。「ランナー」というより「走るおばさん」として、故障せず長く楽しみたいです。
 ◆計良 光昭(けいら・みつあき)1959年3月20日、北海道函館市生まれ。ベスト記録はフルが3時間42分3秒(2012年9月、シドニー)、100キロが10時間13分42秒(12年6月、サロマ湖)。URC(ウルトラ・ランナーズ・クラブ)所属。167センチ、63キロ。血液型A。
 ◆計良 千里(けいら・ちさと)1962年4月6日、北海道生まれ。ベスト記録はフルが3時間50分4秒(13年5月、洞爺湖)、100キロが11時間3分39秒(13年6月、サロマ湖)。URC所属。154センチ、42キロ。血液型O。
 写真=8月のUTMBに参加した計良夫妻

 次回「ウルトラ命」は28日

2016年10月18日 (火)

視覚障害克服72歳 フルに挑む

Img_6275

 明日19日のスポーツ報知(東京本社版)は、視覚障害を抱えながらフルマラソンに挑む2人のランナーを取り上げてます。
 佐藤利和さん(72)=写真中央=は今月30日のしまだ大井川マラソンに出場。今回で245回目のフル完走に加え、70代で3時間50分切りを目指すアスリートです。酒井香波さん(23)は初ハーフとなった16日のタートルマラソンを2時間3分16秒でフィニッシュ。来年4月のかすみがうらマラソンで、いよいよ初フルにアタックします。
 「当分はサブフォーにこだわりたい」と佐藤さん。先月のリオデジャネイロ・パラリンピックの女子視覚障害者マラソンで銀メダルに輝いた道下美里選手(39)を尊敬する酒井さんは「行動あるのみです」と気合十分でした。
 

2016年10月13日 (木)

ウルトラ命 生き返る喜び

Img_6339

 「ウルトラ命」第10回は66歳からウルトラマラソン挑戦を始めた伊藤喜一郎さん(71)=千葉・柏市=。毎年1レース出場とし、今年4月のチャレンジ富士五湖71キロの部を9時間27分52秒で走って男子70歳代で3位入賞を果たしました。

 私が所属するウィングAC(アスリート・クラブ)の仲間たちは毎春、チャレンジ富士五湖に参加。彼らは「上りが厳しかった」などと言いながら、「楽しかった」というオーラが体中からあふれていた。「いつか私も」という思いがこうじ、2011年の100キロの部に初出場。13時間42分14秒で完走できた。
 以後、毎年1回限定でウルトラに参加。チャレンジ富士五湖5回、しまなみ海道1回の計6回、ロングランを楽しんだ。年配の私から見たウルトラの魅力を3点、紹介したい。
 魅力その1 100キロは完走するだけで勲章もの。自信になって周囲のランナーたちからも認知される。時間内完走が目標ならエイドを十分、楽しめる。エイドが充実した大会はウルトラならではのものだ。
 魅力その2 レース中は何度も「もうダメ」という状態になる。じっと我慢して走っていると脚が回復してきて生き返ることができる。「こんなに頑張れる力があったんだ」という喜びも実感できるはず。
 魅力その3 前方のランナーの様子が突然、苦しそうになると「あ、死んだ」。心の中で「頑張れ、復活しろよ」と応援して追い越す。しばらくしてそのランナーが私を追い抜いていく時は「生き返った、よかったね」と祝福。頑張る姿を見てエネルギーをもらい、無言で励まし合える。60代、70代のベテランが完走できるのは、こうした精神的な意識ずけが上手くできた時のような気がする。
 70歳で迎えた昨年のチャレンジ富士五湖は、71キロを9時間50分40秒で年代別4位。71歳の今年はそれ以上の記録を狙って最初から突っ込み、35キロあたりからヘロヘロになった。結果は9時間27分52秒で去年のタイムを約23分短縮し、年代別3位入賞。私同様、すれ違う仲間たちが苦しそうだったので、「我慢、我慢。きっと生き返る」と祈り続けた。
 60代中盤からウルトラを始めた私が今なお走り続けられるのは、ウィングACで多様な練習を積めたおかげ。今後は練習のロング走で最後尾を走る初心者のサポート役などを務め、クラブに恩返ししたい。充実したランニング人生に向け、もっともっと頑張っていこうと思っている。
 ◆伊藤 喜一郎(いとう・きいちろう)1945年4月6日、東京都生まれ。ベスト記録はフルが3時間51分00秒(2010年、勝田=ネット)、100キロが13時間42分14秒(11年、チャレンジ富士五湖)。170センチ、60キロ。血液型B。
 写真=ウィングACの練習会で手賀沼周辺を走る伊藤さん(前列右、白いシャツの男性)

 次回「ウルトラ命」は21日

2016年10月 7日 (金)

ウルトラ命 壱岐は超ハード

Img_5832

 「ウルトラ命」第9回は2日の壱岐ウルトラマラソン(長崎・壱岐市)100キロを13時間44分6秒で完走した下岡隆治さん(48)=福岡・北九州市=。壱岐島で開催された第1回大会は100キロと50キロの部の平均完走率が約50%と超ハードなレースだったようです。

 大会前日、北九州市の自宅から約3時間かけ、初めて壱岐島に入った。記念の第1回大会で、玄界灘に浮かぶ未知の島を自分の足で巡ってみようと参加。前夜祭は盛大で美味しいイベントだった。
 近海で獲れた重さ70キロのマグロの解体ショーに、まずビックリ。前日に生ものを食べることは御法度だけど、迷わず口にした。壱岐牛のバーベキューも最高。壱岐は麦焼酎の発祥の地とされ、名産をグイグイやってる方が目立った。前夜祭の参加費はエントリー費に含まれていて、出場した555人の多くが楽しんでいた。
 当日は快晴。エメラルドグリーンの海を見ながら走るレースに心も浮き立った。だが、そんなルンルン気分は前半から吹き飛んだ。
 アップダウンがやたらに多い。島の最高標点は213メートルだが、小高い所に向かう上りと下りが計15か所あって、選手間では「累積標高は1400メートルらしい」と言われていた。素晴らしい景色を眺める余裕があったのは18.5キロ地点の猿岩まで。気温が27度まで上がるカンカン照りで湿度も高い。下を向いて歩くランナーが次第に増えてきた。
 私のウルトラ歴は四万十川(2回)、しまなみ海道、周防大島、壱岐の計5回。コースの過酷さを比較すると、今回の壱岐が一番だろう。80キロ以降は初めて関門に追われる展開になり、疲労はピークなのにラップタイムは上がった。最終盤では「だれがこんなコースを考えたんだ」とブツブツ。エイドは前夜祭と比べるとパンチ不足で食べ物が少なかった。
 翌日、走ったルートをレンタカーでたどった。猿岩はやはり印象深く、海岸線の美しさに何度も見とれた。「昨日は苦しくて、きれいな風景も心に残らなかったんだ」と実感。沿道には応援する人が多く初回にしては盛り上がっていたものの、経験値の少ないランナーには厳しい大会だと思った。
 フルマラソンの2倍強を走るウルトラ100キロは確かにつらい。でも、完走後の達成感や感動は2倍強どころか5倍ぐらいはある。今回は何度も現れる起伏がスパイスになって、ゴールの喜びに花を添えてくれた。きつかった分、ビールの味は格別だった。
 ◆下岡 隆治(しもおか・たかはる)1968年6月21日、北九州市生まれ。ベスト記録(ネット)はフルが3時間49分24秒(2014年、北九州)、100キロが12時間10分59秒(13年、四万十川)。177センチ、78キロ。血液型A。
 写真=猿岩の前でポーズを取る下岡さん

 次回「ウルトラ命」は14日

2016年10月 4日 (火)

汗だく道産子ランナー

Img_6717

 明日5日のスポーツ報知(東京本社版)は、2日に開催された札幌マラソン(報知新聞社など主催)特集。第41回を迎えた今回は、秋晴れの下、メインのハーフや10キロ、5キロ、3キロ、2キロの各部を合わせて過去最多の1万3178人が出場しました。
 降雪で冬のレースができない北海道は、今月がシーズン最終盤。明日の紙面は頑張った道産子ランナーにスポットを当ててます。ハーフの部でベストを出した川北光晴さん(43)と八十川大輔さん(54)、父娘で出場した米谷諭さん(53)と早津紀さん(24)の思いに迫りました。
 

2016年10月 2日 (日)

札幌マラソン

Img_6686

 札幌マラソン(報知新聞社主催)が2日、開催されました。第41回を迎えた北日本最大の市民ハーフ大会は、10キロ、5キロ、3キロ、2キロの各部と合わせ過去最多の計1万4857人がエントリー。秋晴れの下、ハーフの部の選手たちは真駒内公園から中島公園、すすきの、大通公園、豊平川河川敷を巡り、1972年の札幌冬季五輪開会式とスピードスケートが行われた競技場(真駒内セキスイハイムスタジアム)まで駆け抜けました。
 関東以西の地区はこれからがシーズン本番。一方、降雪のため冬のレースができない北海道は札幌マラソンなどでシーズンが締めくくり。この時期の道内の大会では、道産子ランナーが自己ベストに挑み、来シーズンへの足がかりをつかもうと汗だくになる「ガチな光景」がよく見られます。
 この日の様子はスポーツ報知・北海道版(3、4日発売)、東京本社版(5日発売)に掲載します。

見出し、記事、写真の無断転載を禁じます。Copyright © The Hochi Shimbun.