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2017年4月

2017年4月30日 (日)

「週刊文春」編集長の仕事術

  「『週刊文春』編集長の仕事術」(新谷学、ダイヤモンド社)を読みました。世間を揺るがすスクープ、文春砲を連発させている新谷さんの仕事術ですが、期待の3倍素晴らしい内容でした。

 人脈、企画、交渉、組織、戦略などのスクープという結果につなげる各論が、すべて具体的に書かれています。ここまでスクープの裏側を気前良く明かしてしまっていいのか、と思いながら読みましたが「おわりに」までを読んで納得。政界、芸能界をひっくり返すスクープを連発させてきた自負心と、もう一つは時代の変化に合わせての行動ということです。

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 何のために何をどう報じるのか。多くの敵を作り、恨みを買うことになりかねない仕事を続けるのには新谷さんなりの信念があります。本書はただの薄っぺらいビジネス書ではなく、大衆ジャーナリズムの役割を全うしようというその信念がひしひしと伝わって来ます。

   私も記者になって22年目ですが、学ぶことばかりです。「面白きことなき世を面白く」(高杉晋作)「過激にして愛嬌あり」(宮武外骨)。私も精進します。

2017年4月28日 (金)

極夜探検報告会

 文藝春秋のホールで開かれた探険家・ノンフィクション作家、角幡唯介さんの極夜探検報告会に行ってきました。

 角幡さんは昨年12月から今年2月までの80日間、太陽が昇らない北極圏を単独で探検。2015年には在留資格の不備で撤退を余儀なくされてのリベンジ探検でした。貴重な動画を使っての報告はまさに壮絶そのもの。私の想像力をはるかに超えるものでした。

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 GPSを用いないのが角幡さんの探検流儀ですが、自身の位置をする唯一の手段として持参した六分儀はブリザードで吹き飛ばされ、デポした食糧はシロクマに食い荒らされと苦難の連続でも探検を続行。

 パートナーとして同行させた犬のドッグフードを減らすための妙案は、お食事前の方もいると思うのでここでは避けたほうがいいと思いますが、徐々に食糧が尽きてきて、パートナーの犬を食うべきかというところまで追い込まれたという話はあまりにリアルでした。そして80日ぶりに太陽を見たときの言葉にならぬ歓喜。画像を見ているだけでの者にもその感動が伝わってきました。

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 極夜探検レポートは今夏から文春のWEBサイトで始まるそうです。角幡さんの筆力で、この探検をどのように表現するのか。今から待ち遠しいです。

2017年4月18日 (火)

ともにがんばりましょう

 「罪の声」で本屋大賞3位となった塩田武士さんの「ともにがんばりましょう」(講談社文庫)を読みました。これは傑作です! 巻末の角田龍平弁護士による「解説」もまた秀逸。

 地方新聞社の労使交渉を題材にした労働組合小説。新聞労組の話をエンタメ小説にしてしまうとは。塩田さん自身が、神戸新聞記者時代に労組の執行委員を務めていた経験が投影されていることは明らかですが、さらに高校漫才師時代の笑いのセンスが織り交ぜられています。

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 実は私自身が現在、労組の執行委員を務めているのですが、労使交渉でのやりとりの描き方があまりにリアルで、自分自身の経験と重なり合い、一人で大受けしてしまいました。これは一人で読むのはもったいない。新聞労連の必読書とし、我が報知労組でも新任の執行委員のテキストにしていくべきだと思いました。労働組合の仕組みもよく分かるようになっているのです。

 そしてインターネット時代における新聞業界の状況や記者という職業の悲喜こもごもが余すところなく描かれています。

 末端で張り込みや聞き込み取材をしている駆け出し記者も、新聞業界の偉い方々も皆に薦めたい一冊です。

 皆で読んで、笑って、そして、ともにがんばりましょう。

2017年4月 8日 (土)

佳桜忌 2017年

1986年4月8日

 31年前の今日は、大ファンだった岡田有希子さんが天国へ旅立った日でした。私にとっては高校入学式の前日。中野区の自宅で第一報を聞いたのは午後1時のNHKラジオニュースでした。「岡田有希子さんが飛び降り自殺をしました」という無機質で、淡々としたアナウンサーの声を聞いて受けた衝撃は一生忘れることはできないでしょう。現実感は全くありませんでしたが、テレビをつけたらワイドショーで大騒ぎ。全身が砂になるような感覚とでも言いましょうか。放心状態となり、しばらく身動きもできませんでした。

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 我に帰ると、中野の自宅を飛び出し、ママチャリをこいで四ッ谷の現場に向かいました。午後4時ごろ、現場につくとすでに多くのファンや報道関係者でごった返していました。泣き崩れてアスファルトに頬ずりする若者たち。私はその時は涙は出ませんでしたが、ヘタヘタと座り込み、日が暮れるまで佇んでいました。そして一人で自転車をこいで帰りながら涙がこぼれてきました。

...

   当時のワイドショー、週刊誌はこの話題で持ちきり。そして、残念なことに若者の後追い自殺が相次ぎ、社会問題となってしまいました。    私の場合は後追いしようとまでは思わなかったけど、やはり喪失感は大きく、高校入学後もしばらく放心状態が続きました。

 ユッコちゃんには芸能界入りを反対する両親を説得するために「①学校のテストで学年1番になること、②中部統一試験で学内5番以内になること、③第一志望の高校に合格すること」の3つの条件をクリアしたというエピソードがありました。ひたむきな努力で夢を叶えていくという女性でした。

     毎年、ファンの間で佳桜忌と呼ばれるこの日は四谷4丁目には、80人ぐらいのファンが集まってきます。

 最近はもう女性タレントにはほとんど関心がなくなりましたが、中学生の時に熱烈なファンだったユッコちゃんだけは忘れることができません。 私が中学2年生だった1984年、デビューまもない彼女からよみうりランドでもらったサイン色紙が、今でも宝物として部屋に飾っています。レコード、アルバムはすべて持っていますし、当時の雑誌なども捨てられないまま残してあります。

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 あの日からもう31年が経ってしまいました。毎年この日は「ユッコちゃんのぶんまで頑張って生きる」と誓ったときのことを思い出し、一人のファンとして、健康に暮らしていることを報告することにしています。

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2017年4月 5日 (水)

基本ラーメン700選(44)「はやし」

 渋谷の人気店「はやし」(東京都渋谷区道玄坂1-14-9)を初訪問。約20分ぐらい待たされてラーメン(800円)。しっかりとしたコクがありながらも後味が良い魚介スープは期待を裏切らないものでした。全盛期の「青葉」のスープをさらに洗練させてような味わいでした。並ぶのは好きではありませんが、このクォリティーならば。

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2017年4月 1日 (土)

那須での雪崩事故の疑問点

 高校山岳部で顧問の先生に雪山の素晴らしさを教えて頂き、大学でも山岳部で四季の山を登っていたものとして、今回の栃木・那須での雪崩事故に胸を痛めています。教職員の皆様は純粋に積雪期登山の素晴らしさを10代の若者に伝えた伝えたかったのでしょう。それが裏目に出たと思うと残念でなりません。

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 講習の責任者だった栃木県県高等学校体育連盟登山専門部委員長の記者会見を聞き、事故現場の俯瞰図や地形図を見ましたが、どうしても理解できないことが何点かあります。

 1つ目はなぜラッセル訓練の場所としてあの急斜面を選んだのか。

 積雪時の歩行訓練が必要なのは当然ですが、なぜ尾根筋へと続く急斜面を選んだのでしょうか。樹林帯を選択したのは雪崩の危険を回避するためだったのかもしれませんが、あの斜面は高校生の登山訓練に適しているとはとても思えない。管理されたスキー場付近も30センチ程度の積雪があったそうなので、その近辺で十分だったのではないでしょうか。

 2つ目は樹林帯を登りきって、尾根筋まで出てしまったのはなぜなのか。

 茶臼岳山頂へと続く尾根筋まで出てしまったということは、茶臼岳登山を中止した意味がほとんどなくなる。事故当時は吹雪いており、司視界が悪かったとの情報もあり、樹林帯を抜けきったということに引率者が気づいていなかった可能性もありますが、位置確認すらできない状態だったのならば、それこそ即座に引き返すべきだったのではないでしょうか。

 ラッセル訓練の1班を先導していたのは、登山経験のある真岡高校の教諭でした。事故当時の状況はこの方が一番良く知っているはずです。栃木県教委に問い合わせたところ、事故で負傷されて入院されたとのことですが、是非上記の2点については、きちんと説明をして頂きたい。事故当時現場にいなかった委員長の話だけでは全く解明されていません。

 登山を経験した者として思うのは、雪山に来れば気持ちが高揚し、本能的に少しでも上に登ってみたいと思ってしまうということ。ましてや講習会の主役は体力のある高校生たちです。引率した教員が、登山は中止になってしまったが、少しでも茶臼岳の近くまで登らせてやりたい、という気持ちになってしまったのは想像に難くありません。

 栃木県教委は引率教員は「登山経験が豊富だった」としていますが、この事故状況からみて私は指導者に相応しい経験を積んでいたという点が疑わしいと思っています。

甲斐毅彦

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