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2017年5月21日 (日)

「安倍三代」

  共同通信出身のジャーナリスト、青木理さんの「安倍三代」(朝日新聞社)を読みました。安倍晋三首相の母方の祖父が、岸信介元首相であることはよく知られていますが、父方の祖父、安倍寛も衆院議員を務めた政治家であったことはあまり語られていません。この本は寛↓晋太郎↓晋三と父方三代を綿密な取材によって辿ることで、安倍首相の人物像を浮かび上がらせたルポルタージュです。

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  安倍首相は大いに尊敬している岸信介のことはよく語りますが、安倍寛のことはほとんど語りません。青木さんのこれはなぜなのか、という疑問が出発点となっています。    調べてみれば、安倍寛は大変な苦労人で、権力に抗う反骨の政治家でした。今も地元の山口県では深く尊敬されていることが分かってきます。その政治思想は晋太郎には受け継がれていたことが本書を読めば明かなわけですが、晋三さんの代では断絶してしまい、むしろ真逆の方向に向かっていることが浮き彫りになって来ます。

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   祖父、父との決定的な違いは、何一つ苦労することなく幼少期、青年期の過ごしたという点でしょう。成蹊小学校に入学して以降は、受験勉強を経験することなく大学を卒業。神戸製鋼に入社したのも、政治家になることを見据えてのもので、機が熟したときに「地盤、看板、カバン」を引き継いだということは言うまでもありません。

 青木さんは小学生時代の同級生から就職先での上司まで幅広く晋三さんを知る人にインタビューをしていますが、総じて言えることは「印象の薄い人物」であったということ。極端に悪くもないけれど、際立って優れたところもない。とくに大学の法学部時代にはほとんど勉強をした形跡がないということは現在の晋三さんを見ると、なるほどと思わざるを得ないわけです。

 なにせ、首相になってからも憲法学の泰斗である芦部信喜博士の名前すら知らなかったことが明らかになっているわけですから。憲法改正を目指そうとしている首相はそのような知識しかない人物なのです。

 救いがあるとすれば、安倍さん自身は勉強やスポーツや何かの活動に打ち込んだ経験がないということは自覚しているであろうという点でしょう。しかし、リーダーとして本当にふさわいい器なのだろうか。単なる罵詈(ばり)雑言ではなく、生い立ちから取材によって、浮かび上がらせた安倍晋三という人物像を見ると、やはり疑問に感じざるを得ないわけです。

 法務大臣でさえ、きちんと説明ができない共謀罪について安倍さんがちゃんと理解しているとは到底思えない。安倍政権と安倍首相に少しでも疑問を感じている方には是非とも一読をお勧めしたいルポルタージュです。

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甲斐毅彦

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