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2018年1月26日 (金)

「野中広務 差別と権力」を読み返す

 野中広務元官房長官が92歳で死去。私は本人を取材したことはなかったのですが、ジャーナリスト・魚住昭さんによる評伝「野中広務 差別と権力」(講談社文庫)を12年ぐらい前に読んで、その壮絶な人生に強い衝撃を受けました。

 政敵はあらゆる手段を駆使して叩き潰す一方で、社会的弱者に対する温かい眼差しを失うことはなかった。その背景として野中氏に出生から生い立ちに迫った力作です。

 エピローグでは記事を月刊誌に掲載後、野中氏が涙をにじませた目で魚住さんを睨み付け「私の家族がどれほど辛い思いをしているのか知っているのか。そうなることが分かっていて、書いたのか」と猛抗議する場面があります。

 野中氏の怒りも分かるし、差別をなくすためという信念があって書ききった魚住さんの気持ちも分かる。取材対象との距離のとり方について、深く考えさせられたノンフィクションでした。野中氏を偲んで今夜読み返してみようと思います。

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甲斐毅彦

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