「おふくろさん」歌碑の発明者が新町長に
北海道の観光名所、大沼公園の北側に接する森町(もりまち)の町長選(10月19日)に立候補して当選した佐藤克男さん(59)から先日、電話をいただいた。「海あり、山あり、湖ありの風光明媚な北海道で最も温暖な景勝地であり、温泉も森町の中には50カ所を越えるところで湧き上がって」(町長就任あいさつ文より)いるわが故郷をぜひ取材して欲しいとのことだった。仕事は表向きで「早く遊びに来い」とのお誘いだと勝手に解釈。
佐藤新町長は横浜市の太陽光発電会社「太陽ハウス」の社長を務めながら、高校時代まで過ごした森町に何とか恩返しをと、昨年春頃には立候補の意志を固めていた。僕との出会いは報知新聞で昨年、今年と連載した「団塊」、「ニッポン人」の企画。佐藤さんが「仲間にこんな人たちがいます」と売り込んできた。最初のひとりが日本生命のカリスマセールスマン、南部直登さん(58)。同社のトップ5に入るセールスを誇る一方、ギターテクニックと歌唱力をライブハウスで披露するプロのミュージシャンでもある。
南部さんの"ふたつの顔"はしっかり記事にさせていただき、佐藤さん作詞、南部さん作曲のセリフ入りバラード「盛春歌」の発売を機に、業界から飯田久彦さん(エイベックス・エンタテインメント取締役)、女優の柏木由紀子、歌手のアントニオ古賀らを招いたパーティーを昨年、横浜で開催。レコード大賞、紅白歌合戦を目指そうとみんなで盛り上がった時期もあった。
佐藤さんを通じ、富士山だけを撮り続ける脱サラ異色写真家、ロッキー田中さんと、元ミス横浜の書道家、「書・アーティスト」の末廣博子さんもご紹介いただいた。たくさんの仲間の中からこちらの企画にピッタリの人物を選び出すセンスは、故郷の街づくりで様々に発揮されるに違いない。
新町長は本物の発明家でもある。女性トイレで小川のせせらぎ音が流れ、用が済むと水洗してくれる自動洗浄機「シャワー・ロボ」と、歌碑の前に立つと歌が流れ出す「オートサウンドシステム」は佐藤さんの代表作だ。特に後者。森進一の「おふくろさん」のオートサウンド付き歌碑が99年10月31日、森の母親の故郷、鹿児島県の離島・下甑(しもこしき)島に完成したとき、森と作詞した川内康範さんとともに、佐藤さんも除幕式に出席している。
森と川内さんとの間で"おふくろさん騒動"が勃発した昨年1月、さっそく「歌碑のメロディーまで禁止にならないでしょうね」と冗談半分の電話を入れ、当時のふたりの様子を聞いた。今日を予感させるような雰囲気はなかったようだが、10年ほど音信不通だったふたりの最後の対面がこの除幕式だった可能性は十分。オートサウンドはほかに、美空ひばり(いわき市、京都市、那覇市、高知県)、細川たかし(北海道真狩)、森進一(気仙沼市)など全国53か所の歌碑で聞くことができる。
佐藤さん人脈のひとりに、よみうりテレビの解説委員で「ウェークアップ!」「情報ライブ ミヤネ屋」などでおなじみの岩田公雄さんがいる。旭川市出身の岩田さんもいずれ森町での講演や町づくり企画などに参加を求められるだろう。終の棲家としての誘致活動にも熱心なこの町を、本気でたずねてみたくなった。


コメント