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2009年11月10日 (火)

映画賞便り。一番乗りは、やっぱり

 「沈まぬ太陽」「カムイ外伝」「ディア・ドクター」「剣岳 点の記」「誰も守ってくれない」…。今年も邦画界は秀作力作娯楽作ぞろい。年末の映画賞シーズンが楽しみ、と思っていたら、さっそく“映画賞便り”一番乗りがパソコンとケータイに届いた。またまた、あの南極料理人からだった。

 8月に公開された「南極料理人」(主演・堺雅人)の原作者である前海上保安官・元南極越冬隊員の西村淳さんはメールで、同作の沖田修一監督が今年度の第14回「新藤兼人賞」の金賞に輝いたことを報告してくれた。

 協同組合日本映画製作者協会の公式サイトによると、新藤兼人賞は独立プロ60社で構成される同協会所属の現役プロデューサーたちが「この監督と組んで仕事をしてみたい」「今後この監督に映画をつくらせてみたい」という観点から、その年度で最も優れた新人監督を選出する、日本でただひとつの新人監督賞。

 過去には「幻の光」の是枝裕和、「半落ち」の佐々部清、「真夜中の弥次さん喜多さん」の宮藤官九郎、「寝ずの番」のマキノ雅彦(津川雅彦)ら各氏に金賞。「蛇イチゴ」の西川美和、「かもめ食堂」の荻上直子、「キサラギ」の佐藤祐市ら各氏に銀賞が贈られている。今年度の銀賞は「色即ゼネレイション」の田口トモロヲ監督。

 沖田監督は愛知県出身の32歳。日大芸術学部映画学科を卒業し、02年の「鍋と友達」が第7回水戸短編映像祭でグランプリを獲得。06年に初の長編作「このすばらしきせかい」がマニアの間で話題になった。一度だけ酒席を共にしたが、沖縄そばをうまそうにすする姿が印象に残った。映画でも越冬隊員たちが、ラーメンを「待ってました!」とツルツルやるシーンが秀逸だったわけだ。

 授賞式は12月4日、東京・丸の内の東京會舘で行われ、日本が誇る97歳の最高齢監督、新藤兼人さんが出席される。この春、海保を退官して地元の札幌に事務所を開設した西村料理人は「さい先の良いスタートとなりました。アカデミー賞とったらどうしよう」と「いらない心配」をし始めている。

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高尾 友行

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