始まるとすぐ、主人公アリエッティの表情の豊かさと美しさに引き込まれた。ヒロインは14歳。凜としている一方で女性が見てもゾクッとする色っぽさがある。その魅力にアリエッティ自身、まだ気づいてないところがいい。ジブリ作品で宮崎駿監督はヒロインに色っぽさめいたものをあえて出すことなく、封印してきた。今作の米林宏昌監督の冒険のひとつだ。
中島監督は登場人物のモノローグで展開されていく「告白」の原作を読んだとき、「人が向き合おうとしないところに『興味深い気持ちの悪さ』を覚えた」という。
「結局のところ、一番考えたのはコミュニケーション。それに尽きるんじゃないでしょうか」この言葉を聞き、映画と原作では結末が少し違っている疑問が少しだけ理解できたような気がした。
観客動員は100万人を超え、公開から2週間連続で人気のランキングが1位。1週目より動員を伸ばした劇場も少なくなかった。
「ホッとしました。公開直後は精神的にもぐったりでしたが」
中島監督からは安堵の様子がうかがえた。いまでは失敗作のない「打率10割監督」。封切られるまでのプレッシャーはいかばかりか。想像するだけで胃痛になりそうだ。
近いうちに「シネマ報知」にアップしますが、映画「告白」(公開中)の中島哲也監督の取材を兼ね、広島の因島を訪れた。ここは「告白」の原作者でベストセラー作家の湊かなえさんの故郷。この島には映画館がないため、地元の小中学の同窓生の希望で特別上映が実現した。自然豊かで緑が美しく、バスを降りると空気もおいしい。控え室には無農薬で育ったレモンやはっさくが置いてあった。
最近、ぼんやり考えてしまう疑問がある。
デジタル全盛の時代になり、日進月歩でカメラの画素数は増える一方。
写真に限らず、映像も似ている。
被写体をクリアに美しく拡大して見ることが簡単にできるようになった。
でも、果たしてこれは私たちにとって本当に幸せなのかな?
実際、演じる上でこれらに頭を抱える俳優がいるのも事実だ。
必要以上に顔のアップが大画面にさらされる。
見られたくないのにシワが実物の何倍もの大きさで映し出される。
アカデミー賞とラズベリー賞の両方を受賞したサンドラ・ブロックが大好きになった。
ありがた迷惑な最悪主演女優賞のラズベリー賞授賞式にも、本人自ら出席。
「私の女優のキャリアを台無しにしてくれてありがとう」と言ったかと思えば、ゴロゴロと引いてきた台車には、対象作のDVDがいっぱい。
「あなたたち、この作品をちゃんと見てないでしょ!」と見直すよう命じる強気。
再度見て解釈が変われば、来年この賞を返上しに来る、と勝手に宣言していた。
あちこちで報道されたが、なんてウィットに富んでいて素敵な人なんだろう。
笑い不足だった私のツボに、はまりまくり。この映像が流れる度、笑わせてもらった。
早いもので新しい年が明けて一週間以上がたちました。
いただいた年賀状の中には「ブログの更新はどうなってますか?」と
ドキリとする一文が添えられているものもあり、反省しました。
今年こそは(昨年も書いた気がする)もっと更新回数を増やし、
思っていることをお伝えしたいと思います。
角川映画会長・角川歴彦氏の取材は、チェアマン時代に東京国際映画祭についてのインタビューで過去2回。今回3度目でしたが、いつも千代田区富士見にある角川書店の、それは広くて立派な応接室での取材です。
会う前、ひとつの映画に絞って話を聞くのは初めてだったことに気づきました。
舞台版で林芙美子を演じる森光子は、軽やかさとどこか憎めないかわいさを持った人物として、見る者を引き込んでいくのに対し、映画版の高峰は哀愁と屈折から主人公を浮かび上がらせようとします。演じ方は、対照的です。
「放浪記」といえば舞台で、いまではすっかり森光子の代名詞となりました。
林芙美子がこの私小説を出したのは1930年。
森の舞台初演は出版から31年が過ぎた1961年のことです。
最近、暗い話ばかりが続いていた中で、「おくりびと」のアカデミー賞受賞の喜びは、いっぺんに私たちを晴れやかな気持ちにさせてくれるものでした。
「愛のむきだし」という映画でベルリン国際映画祭の「国際批評家連盟賞」「カリガリ賞」を受賞した園子温(その・しおん)監督(47)。監督の注目度はどんどん高まっています。
先日、この作品が公開中の東京・渋谷のユーロスペースで行われた凱旋舞台あいさつを取材する機会がありました。
紙面(1月19日付)では佐藤嗣麻子さんのことを「映画監督になるべくしてなったような人」と書いたのですが、ガツガツと監督を目指してきたタイプではありません。
先ごろ、映画「K―20 怪人二十面相・伝」(公開中)を監督した佐藤嗣麻子さんを取材しました。
まだまだ閉鎖的な一面が残っていて、撮影現場は男性社会の雰囲気がプンプン漂う邦画界。
佐藤さんは300館を越える規模でエンターテインメント作品をヒットさせた初めての女性監督です。
映画史を変えた「偉業」にも、ご本人はいたって落ち着いた様子です。
映画の感想を語るとき、リアリティーが「あった」とか「なかった」とか言います。
15日に発表されたブルーリボン賞で作品賞を取ったのは「クライマーズ・ハイ」(原田眞人監督)でした。
公開5週目も人気ランキング1位をキープと好調な三国志大作「レッドクリフ PartI」。動員は300万人を越え、興行収入も37億円に達したそうです。
大半を義務教育で習う常用漢字の読み間違いだけでなく、不用意な発言が続く麻生首相の言動をきっかけに、「常識」が、にわかにクローズアップされているようです。
常識不足と思われる人が他人の「常識の有無」を語ることほど寂しいものはないでしょう。
何年か映画を取材していると、「映画監督」とひとくちに言っても本当にいろんな人がいらっしゃるものだと感じます。
新聞社では初の映画専門サイト「Cinem@Hochi―シネマ報知」が14日、誕生しました。
複雑な作業が多く、半ば諦め掛けた時期もあったようですが、1年くらいかかって完成しました。
文化社会部からは特に畑中祐司記者や映画担当だった高橋俊博記者が毎晩のように、気の遠くなるような作業を続け、ようやく出来上がった力作です。
携帯電話以外の電子機器は苦手な私はといえば、「ホームページの作り方」という本を開いただけでもさっぱりで、脳みそカチカチの拒否反応。
せめて書くことで、少しはお役に立てればと思っています。
いま第33回報知映画賞の読者投票も募集中ですが、毎日何らかの更新があります。
気軽に遊びにきてください。
ご意見もお待ちしています。
「鳥の巣 北京のヘルツォーク&ド・ムーロン」(2日公開)というドキュメンタリー映画を見ました。文字通り、北京五輪のメーンスタジアムについてのお話で、これを設計した2人を中心にしたスイスの建築家集団に迫ったものです。
一度見たら忘れないデザインの建物。あれと似た鳥の巣形のポテトフライをカゴ代わりに使った料理を連想してしまったのは私だけでしょうか。
公開から1週間。動員も好調とのこと。
製作に携わった関係者は、ひとまずホッとされたでしょう。
大ヒットに求められるのは何より動員の持久力ですから、持続具合が気になるところです。
実際に見に行った知人は、劇場内で子供たちが目を輝かせながら声に出して反応する光景が新鮮だった、と話していました。
先のマスコミ最初の試写後、もう一度、ポニョを見ました。これが不思議なんですね。作品の印象が違った色を帯びるのです。最初に見た時、「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」に比べ、ずいぶんシンプルになったと思いました。でも2度見てみると単にシンプルでは済まない。
宮崎駿監督の新作「崖の上のポニョ」を先日、日比谷スカラ座で見ました。
その日はマスコミ最初の試写日。午後9時40分という超遅い時間からの上映だったのですが、約650席のほとんどが埋まっており、その関心の高さに改めて驚きます。
いま、ベルリン国際映画祭の取材でドイツにきています。
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