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2018年6月15日 (金)

京都で鞍馬寺を登る

 京都盆地の北、標高584メートルの鞍馬山に伽藍(がらん)が並ぶ鞍馬寺。天狗の伝説や、牛若丸(源義経)が武道の修行を積んだ場所として人気の観光スポットだが、山頂近くに「木の根道」と呼ばれる奇怪な光景があるという。一度、見てみたかったので、休暇を利用して登ってみた。

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 鞍馬寺へのアクセスは便利だ。叡山電車の出町柳駅から鞍馬線に乗って約30分で鞍馬駅に着く。駅舎を出ると、左側に巨大な天狗の顔の像があった。左へ曲がると、すぐに仁王門(山門)が見えた。門の両側には猛々しい虎の石像。770年にこの場所に毘沙門天を安置したのが創建で、虎は毘沙門天の使いらしい。

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 その仁王門に入山受付があって、「愛山費」として300円を納めて入山すると、すぐに写真でよく見る光景に出くわした。石の階段の両側に赤い献燈が並ぶ。
仁王門は標高250メートルで、本殿は同410メートル。つづら折りの参道を登るのはかなりきつそうだが、このお寺にはケーブルカーがある。日本で唯一、宗教法人が運営する「鞍馬山鋼策鉄道」だ。乗り場へ行くと「牛若號」と書かれたケーブルカーがとまっていた。その「山門駅」から片道200円で、高低差89メートルを約2分で登って「多宝塔駅」へ。

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 多宝塔は標高364メートル。そこから石畳の新参道をゆるやかに上りながら本殿金堂へ。ここまでは、楽しいウォーキングだ。平地よりかなり涼しく、ほとんど汗もかかなかった。しかし最大の目的の「木の根道」はどこにあるのだろう。
 入山する時にもらった「鞍馬山案内」というイラスト地図をよく見ると、本殿の北側へさらに登っていく参道が延びていて、山の頂上に近い場所に「木の根道」がある。果たしてどれくらいの時間がかかるのか、不安になって、近くで清掃作業をしていた若いスタッフに聞いてみた。

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 「木の根道までは、早い人は10分くらいで行かれます。普通は20分から30分くらいですね」。どんな道なのか。ここまで歩いてきたのと同じような平坦な石畳なのか。
 「いえ。山道です。かなり登ります」。そう聞いて一瞬、引き返そうかと迷ったが、ここまで来て、目的を達成しないままでは後悔する。行けるところまで行ってみようと決意して、登り始めた。
 最初は石段。途中からは斜面に規則的に石を埋め込んで造った登山道。けっこう急な勾配をひたすら登るので、時折、息が切れて、南アルプスの天然水をゴクゴク飲みながら進む。途中で2度、諦めかけたが、目の前の斜面を登っても着かなかったら引き返そうと思い詰めたところで、「木の根道」という標識が見えた。時計を見ると、登り始めて25分だった。

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 そこは硬い地質で、スギの根が地中に入りにくいため、太い根が、まるで大蛇のようにクネクネと地面を這っている。奇妙で、角度によっては幻想的で美しい。写真を撮っていたら、リスが猛スピードで走り去っていった。一瞬でも止まってくれたら、面白い写真になったはず。残念。(2018年6月15日、文と写真・鬼塚 静信)

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