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2011年2月26日 (土)

【再録】斎藤番記者コラム「持ってる男が、持ってなかったもの」

  あすの東京マラソンは棄権することにしました。昨年末の入院、手術はエントリー時、想定していませんでした。さらには1ヶ月ぶっ通しのキャンプ取材で、現在の体調は最悪。9倍超の倍率から幸運にも当選したので、強行出場したい気持ちはありますが、不遜というものでしょう。3月2日からの札幌出張に向け、まずは疲労回復に努めたいものです。ちなみにフルマラソンの自己ベストは3時間45分ジャスト。まあまあでしょ?そんなわけで今回は斎藤がプロ初のフリー打撃に登板した際の、2月11日付本紙掲載コラムから。行田くん、元気かな。好きな打者でした。 

 “持ってる男”が早大の4年間で“持ってなかった”ものがある。それは名勝負数え唄を、ともに奏でられるようなライバル。斎藤のストレートをひと振りで仕留めちゃう強打者だ。

 東京六大学は全国の有望球児にとってあこがれの進路。だが、意外にも斎藤が在籍したこの4年間、早大以外からドラフトされた打者は、昨秋の明大・荒木(阪神5位)、ただ1人しかいない。プロで活躍している本格的なスラッガーといえば、慶大・高橋由伸(現巨人)以来、出現していないのではないだろうか?

 斎藤が早大に入学した4年前の春を思い出す。私はアマ野球担当キャップとして“ハンカチ破り”に燃える他大学の打者を取材していた。「甲子園の優勝投手といったって、1年坊主ですよ。大学の怖さを思い知らせてやります」。誰もが血気盛んに口をそろえていた。
 
 ところが…。斎藤はリーグ史上80年ぶりとなる1年春の開幕戦先発白星デビューを飾ると、5大学の4番打者を手玉にとった。「ハンカチの野郎、打てなかった…」。4年生の主砲らは試合後、涙を流して悔しがった。大学レベルで通用することを証明したのに、ルーキー・斎藤の表情はどこか浮かなかった。もっと手ごわい相手を求めていたのだろう。
 
 昨年12月、札幌ドームでの入団セレモニー。斎藤は対戦したい打者を聞かれ「なるべく打率の低い選手」と笑わせた。だが、これは本心ではない。この日のフリー打撃で、強烈に打ち返される自らのボールに、内心ニヤリとしたはずだ。

 あの日、欲しかった強打者は、パ・リーグにゴロゴロいる。適応力と対応力こそ、この男の武器。一度は打たれても、タダでは起きないしたたかさで、ファンを魅了してほしい。(2月11日付「スポーツ報知」東京本社版)

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