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2012年4月18日 (水)

【再録】「加藤が見た」沈黙するレオ打線。原因はまさかアイツかも…

 4月7日の西武・ソフトバンク戦(西武ドーム)後に書いたコラムです。西武は2―4で敗れ、3連敗。開幕6試合で1勝5敗と最下位に沈みました。敗因はズバリ、強力打線の低迷。V候補の本命がスタートでつまずくって、まさに症状は巨人と一緒では…ということで書いた原稿です。ちょっと厳しい? 愛ゆえの辛口とご理解下さい。

 池袋から西武球場前へと向かう快速電車の中には、父子のペアが多く見られた。おそろいとなるレオの野球帽がほほえましい。この日のパパのお目当ては、試合だけではなかったはず。ゲーム前、工藤公康さんの始球式と引退セレモニーは、ノスタルジーを強く喚起させるものだった。

 打席には秋山監督が立ち、渡辺監督がミットを構える。工藤さんが代名詞の縦に割れるカーブを投げ込むと、場内は万雷の拍手に包まれた。84年以降、3人が一緒にプレーした10年間では8度のリーグ優勝、6度の日本一。黄金期を支えた男達だ。

 そう。西武は強くなくてはいけない。勝たねばならないのだ。そんなV候補の大本命が、開幕からもがき苦しんでいる。

 この日もペースが奪えない。4回にナカジの通算150号アーチで先取点を叩き出したが、直後の5回、エース・涌井が逆転を許した。その裏に追いつくも、7回に勝ち越された。打線は7安打2得点と迫力を欠き、3連敗。開幕から1勝5敗の屈辱だ。優勝候補筆頭の常勝軍団が勝てない姿は、巨人とダブって見える。

 球界屈指のタレントがそろう両軍にとって、この貧打は想定外だろう。西武は開幕6試合、いまだに2ケタ安打がない。チーム打率は1割7分5厘の低空飛行。渡辺監督も「いい形でつながっていないし、ちょっと考える」と厳しい表情だ。オープン戦で好調だった新助っ人・ヘルマンは開幕後、打率1割4分3厘と止まった。なんだか巨人のボウカーを連想してしまう。

 スタートでつまずいた原因を考えていたら、アイツの涼しい表情が浮かんだ。日本ハム・斎藤佑樹だ。西武は開幕戦でその術中にハマり、内角をえぐられ、低めのボール球を振らされた。4安打1点に抑えられたショックから、脱け出せていないのかもしれない。悪夢を振り払うため、誰かホームランを打った後、本塁でバック転してみてはいかがでしょう。憎たらしいほど強かった頃の、秋山幸二のように。(2012年4月8日「スポーツ報知」東京本社版掲載)

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