« 退場。制裁金15万円。それでも西武・星孝典には「仲間」がいる | メイン | 斎藤佑樹の七月。「もう少し」への挑戦。 »

2012年6月12日 (火)

【再録】「加藤が見た」岸孝之、神宮初勝利。

 11日のヤクルト・西武戦(神宮)では先発した岸孝之が8回3安打1失点の力投、打っても2安打と躍動し、今季6勝目を挙げました。ちょうどきょう12日から、全日本大学野球選手権が争われる神宮の舞台。岸も06年、東北学院大のエースとして全国デビューを果たしますが、初戦敗退に終わりました。プロ入り後も神宮では過去3試合、勝敗がつかず、この勝利は神宮で人生初の白星になったのでした。

 試合前の西武ベンチ。東北学院大の2年先輩で、学生時代にバッテリーを組んでいた星孝典が、岸に語りかけた。「お前、そーいや、神宮で勝ってないよね…」

 6年前の初夏。仙台市内にある東北学院大のキャンパスは高揚感に満ちていた。仙台六大学野球春季リーグ戦ではエース・岸の活躍で、“横綱”東北福祉大を撃破。24年ぶりに神宮行きの切符を手にしたからだ。当時、巨人に入団して2年目の星孝は振り返る。「神宮は全然、縁のないところ。だからバットを20本、寄付しましたよ。30万円ぐらい出したんじゃないかな。そしたらね…」

 初戦は開幕カードとなる九州東海大戦。神宮のネット裏には日米14球団のスカウトが集結し、全国デビューを迎えるドラフトの目玉・岸に熱視線を注いでいた。シーソーゲームの末、5-6で初戦敗退。それでも最速151キロを計測し、7回11Kと大器の片鱗を見せた。翌日の紙面では、全国版で初めて「岸」の見出しが躍った。背番号11は回想する。「あとちょっとで勝てそうだったのに、逆転負けしちゃって…。悔しかったですね」

 惜敗から2197日。大学日本一への戦いが約12時間後に始まる神宮の舞台で、岸が躍動した。カーブを駆使し、ヤクルト打線を緩急で幻惑。8回3安打1失点(自責0)、127球の力投。バットでも魅せた。0-0で迎えた3回先頭、石川から中前安打し、2死三塁からは暴投で先制のホームを踏んだ。6回にも中前安打し、2安打2得点の活躍だ。「本当に今季、一番疲れました。(巨人戦で)西口さんも打ったし、自分も打ちたいと思っていた」と笑った。

 今季6勝目は野球人生で初の神宮白星。6年の歳月は、岸をレオのエースへと進化させた。若き日の悔し涙こそ、未来への成長の糧になる。今大会ではどんな原石が、神宮の杜で輝きを放つのだろうか。(2012年6月12日・「スポーツ報知」東京本社版掲載)

コメント

昨日は岸投手の神宮での初勝利だったんですね。
私も、若いころは結構神宮に学生野球を見に通いました。
最近はほとんど行くことができてませんが。
私は今はライオンズファンなので、岸君の活躍に嬉しく思います。この記事を読んで、当時の岸君を見てみたかったと思いました。確か、東北福祉大の連勝記録を阻止して大学選手権に出てきたんですよね。メジャーの球団の熱い視線も浴びていたとは。
それにしても、星クンさすがですね。当時はGAINTSの2軍だったから、30万は大変だったでしょうね。なんて思ったりしました。
いつも楽しい記事を有難うございます。

昨日の岸投手の勝利の裏にはこんなエピソードがあったのですね♪
悔しい思いをしたからこそ、嬉しかったのでしょうね。
岸くんはすばらしいピッチャーなのですが、エースになれそうでなれない。いつもハラハラドキドキしながら見守っています。
でも今年はヒーローインタビューの受け答えも随分としっかりしてきて、今度こそ正真正銘、レオのプリンスからレオのエースになってくれそうな気がします。
頑張って応援していきたいと思います。

素敵なエピソードありがとうございました!

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。