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2009年8月13日 (木)

田沢の初勝利でも、即メジャー挑戦は増えない(第486回)

 7日のヤンキース・レッドソックス戦は両軍無得点で延長戦に突入。延長14回から、レッドソックスは昇格したばかりの田沢純一投手が登板した。試合前、テリー・フランコーナ監督は「開幕から4か月でメジャーに上がり、ヤンキース相手に投げることになればすごいストーリーだ」と話していたそうだが、大差がついていたならともかく、同点の場面でマウンドに上がるとは思わなかったはずだ。しかし、リリーフ陣が底をついて急きょマウンドに上がり、米プロスポーツ史上最高年俸のアレックス・ロドリゲスにサヨナラ2ランを浴びたが、同監督は「落ち着いていたし、よく投げたと思う」と評価した。

 その言葉通り、11日のタイガース戦で先発、5回を3失点に抑えて初勝利をもぎ取った。2回以降、カーブと速球をミックスして立ち直ったが結果的に田沢に幸いしたのが、1回に主砲ミゲール・カブレラにぶつけた死球。同選手は前日もぶつけられただけに、タイガースの先発リック・ポーセロが、レッドソックスの主砲ケビン・ユーキリスへの報復死球。メジャー特有の乱闘発生で両者退場。その結果、レッドソックスがタイガースの2番手クリス・ランバートに襲いかかっての大逆転だった。

 プロ、アマの違いや、入団した経緯は違っても、私は23歳になる年に、横浜から海を渡り、同じレッドソックスのマイナーでデビューした大家友和(現インディアンス)を思い出さずにはいられない。田沢は2Aポートランドと3Aポータケットで合計20試合に登板し9勝7敗だったが、大家は1年目に2A(当時はトレントン)と3A合計で24試合に登板し15勝0敗。ちょうど10年前に始まった、米国の有望なマイナー選手を米国出身とそれ以外で分けて、オールスター戦の2日前に行うようになったフューチャーズゲームの世界選抜の先発を任され、その直後の7月19日マーリンズ戦でデビュー(田沢は先発に指名されながら、雨で中断したため球団が登板回避を指令した)。同年10月1日オリオールズ戦でメジャー初勝利。日本プロ野球では1勝(2敗)も、メジャーでは通算51勝も積み重ねた投手だ。

 1年目は早くてもベンチ入りが40人に広がる9月。それもリリーフ登板かと予想していたが、8月に昇格してチームの先発陣の穴を埋めた大殊勲の田沢。16日レンジャーズ戦の先発も決まって、一気のブレークが期待されるところだが、私は長い目で見たいと思う。前出の大家も初めて2ケタ勝利を飾ったのは渡米4年目。今年の田沢は来年以降のブレークへの足がかりのシーズンにすればいいのではないだろうか。

 一部では田沢の今回のデビュー&初勝利で、アマ球界からメジャー挑戦者が増えるのでは、との予想記事が出ているが、私はそうは思わない。田沢の例は特異なケース。レッドソックスが日本人関係者を新日本石油ENEOS在籍時から抱え込んでいた経緯がある。アマから日本プロ野球だけだった、これまで一流選手に選択肢が増えたことは間違いないが、まだまだ、日本プロ野球を優先するアマ選手は少なくないと思う。

 ただ、プロ野球各チームが、そんな日本球界の風潮にあぐらをかいている時期ではなくなっているのも確かだ。ドラフト指名を拒否して国外プロ野球でプレーした選手に対しての帰国時の契約制限(高校生は3年間、大学、社会人は2年間国内プロ球団と契約できない)を即座に撤廃するべきである。ドラフト指名してメジャー挑戦されたら、自分たちのチームが魅力ないと自覚するべきだろう。今年からコミッショナー、両リーグと3事務局が統合しても、来季の開幕戦や、クライマックスシリーズのコミッショナー管轄に移行するなどの、抜本的改革の歩みは聞こえてこない。メジャー挑戦選手に規制をかける前に、やることはヤマほどあるはずだ。

コメント

NPBは馬鹿ですか?
帰国時の契約制限なんかもうけて。
これではメジャーで活躍できなかったけれど日本でなら活躍出来ると思ってる選手に
日本の野球は凄いんだと思い知らせる事が出来ないじゃないですか(笑)

これは揶揄して書きましたが、NPBも選手流出にど~んと構えたらいいんですよ。
メジャーに挑戦でき成功する選手なんて一握りもいないんですよ。
日本のプロ野球で大活躍の選手だって皆、日本に戻ってくるのが現状です。(ちょっと皮肉ってみましたが。)
いきなりメジャーに挑戦したって大して活躍しません!

w松井、福留でさえ270程度、日本で大エースの松坂、川上、黒田は何だかんだ撃たれ負け。
投手成績20にも入らず黒星先行。
井川にいたってはマイナ・・・。
岡島、斉藤、岩村(故障)以外は成功をしたと言えない状態。

思うに日本の野球は【力と力】の対戦ではなく
【学習能力】が優れた選手が活躍するのではないかと思う。
アメリカは対戦する球団が多いのと、対戦数が少ない。
ということはデータも活かされるだろうが、
何よりもスイングの早さ、上手さが優れた打者が勝ち。
直球、変化球、コントロールの優れた投手が勝つ。
基本が出来てる選手よりも突出した武器のある選手が
成功するのがメジャーなのではないのか?
日本の選手の大半は基本が【満遍なく】できてる
選手の方が優れたように思われレギュラーを与えられている。

NPBの海外プロ野球経験者に対する契約制限については、私も蛭間さんと同意見です。なぜこのような契約制限をするのか、その趣旨は理解しがたい。
そもそもアマ野球に所属している選手がどこの国のプロ野球チームと契約しようと自由ですし、外国から帰ってくる選手がNPBのどこの球団と契約しようと
当事者同士で納得して契約をするのであれば問題はないでしょう。
NPBが心配しているのは、いったん海外のプロ野球選手として海外球団と契約しておいて1年後、自由にNPB所属球団と契約できるとしてしまうとドラフトの脱法行為を認めることになってしまうからでしょう。
しかし、これは選手個人に規制をかけて縛ることで解決する問題ではありません。選手との契約についてNPB、MLB、その他の国の野球組織(プロ、アマ問わず)と協約のようなものを締結しないと解決しない問題です。選手に一方的に帰ってくるなとか入れてやらないとNPBが言っているだけで、NPBの自慰行為のようなもの。各球団、海外経験のある選手がほしいのが本音でしょう。
こういう問題を先送りしないで解決していかないとNPBは廃れてしまいますよ。NPB上層部には外国人選手枠の撤廃を含めて、一度、真剣に話し合ってほしいです。


ところで、大家投手~当時の巨人フロントはドラフトで大家投手か岡島投手を指名するかで悩んでいるようでした。ライバル同士、大いに競い合ってほしいです。

上のコメントを見ていて思ったのがMLBでプレーしている日本人の成功と失敗の基準、どうも日本人の野球ファンはMLBの本質を知らないファンが多いと感じさせられる。おそらく日本人の成績にしか興味がないのだろう。
メジャーでプレーしているということがどれだけ凄いことなのか、日本には一軍と二軍しか存在しない。しかしアメリカはメジャーの下に3A、2A、1A、ルーキーリーグと日本以上に競争が激しい、その中でメジャーに上がれて活躍ができる選手は実力と運に恵まれているといえる。しかし自分の立場を安泰させたい日本のプロ野球選手は実力面と生活面の両方においてメジャーでやる覚悟をもっている選手はほとんどいない。田沢選手の挑戦を見ていて海外で活躍することこそプロスポーツ選手の目標とするべきだとつくづく考えさせられます。日本のような狭い了見でしかスポーツを見れない環境にる日本人はメジャーの舞台に立っている日本人がどれだけの競争に生き残って結果を残さなければならないプレッシャーを感じ取ることが出来ていない。それでは観るという楽しさすら奪っているような気がする。田沢選手をみて何も感じないのだろうか?アメリカで長くやるにはチャンスをものにして日本とは違う環境に対応していかなければならないし単純に成績を残すこと以上にメンタルの部分でも長所でも示しておかなければメジャーで長くプレーすることはできない。
現に評価されていない過去の日本人メジャーリーガーはたくさんいる。その中でメジャーの舞台に立っていて長くプレーしている選手は評価はどうであれ実質、成功しているというべきである。

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