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2009年8月19日 (水)

松井稼頭央13年前の日米野球で輝き(第487回)

 アストロズの松井稼頭央内野手が15日のブルワーズ戦で、日米通算2000安打を達成した。PL学園時代の投手からプロ入りしてからは野手に転向。俊足と高い身体能力を評価されてスイッチヒッターに挑戦し、プロ入り3年目からはレギュラー遊撃手として西武の主力選手となりチームを牽引。FAでニューヨーク・メッツ入りしてからは、史上初の「メジャー初打席、開幕戦プレーボールアーチ」という衝撃的なデビューを飾りながら、通算9度の故障者リスト入りという度重なるアクシデントの中で大台に乗せたことを祝福したい。

 私が松井を初めて目の当たりにしたのは1996年の日米野球だ。宮崎県の南郷で秋季キャンプをしている松井に、出場の要請があったのは日本ハム・田中幸雄内野手の負傷からの補充選手としてだった。福岡ドームでの第5戦に合流し、「3番・遊撃手」で先発出場すると21歳になったばかりのスイッチヒッターは、いきなり5打数3安打2盗塁の溌剌プレーで大リーガーを驚かせた。

 この日米野球で私は、渡米2年目の野茂英雄投手(当時はドジャース)が凱旋したこともあって、本紙では各試合の活躍選手をピックアップ。その上で、大リーガーに印象を聞き、どの程度通用するかを紹介する「NEXT NOMO」というコラムを担当した。第1試合から、登場選手は斎藤雅樹投手(巨人)→松井秀喜外野手(巨人)→佐々岡真司投手(広島)→立浪和義内野手(中日)→松井稼頭央内野手(西武)→川尻哲郎投手(阪神)→木田優夫投手(巨人)。
 
 この年まで3年連続首位打者のイチロー外野手(オリックス)は、毎試合ヒーロー原稿になるので別格扱い。来日メンバーに「イチローは大リーグで通用するか」のアンケートを試み、アンケート出来たうち、「分からない」を除いた19人全員が「YES」と答えている。また、ア・リーグの副社長だったマーリッジ女史は「彼は、どこへ行ってもファンをエキサイトさせるでしょう」と現在を予見するようなコメントを残している。

 松井稼に関しては、オリオールズで通算2632試合連続出場をマークすることになるカル・リプケンが「3年目にしてはグラブさばきもグッド。経験を積めばもっとうまくなる」とほめ、同い年でその年マリナーズで首位打者となったアレックス・ロドリゲスも「彼がまだショートに転向して3年目なんて、スピード、フットワークとも素晴らしい」と175センチの小兵のプレーを注目した。ちなみに、この時の松井稼も米国の国民的スター、リプケンよりも「ロドリゲスの打撃、守備すべてが気になった」と話した。

 その後、公式戦での数字をグレードアップし、日米野球を行うたびに活躍した松井稼がメッツと3年契約を結んだ事は必然だった。本人も同い年の、本塁打王にまで成長したAロッドとは別のパフォーマンスで活躍できると思っていただろう。それだけに、今回の日米2000安打は、メディア以上に本人が“遅かった”という思いを感じているはずだ。まだ33歳、今後は体調を管理して、西武時代に近い数字を残して欲しいものだ。

 なお、プロ野球の加藤良三コミッショナーはイチローが張本勲氏の3085安打を日米合計で抜いた時に「日本のプロ野球記録は張本さん」と答えた。その通りだと思う。そのため、本紙ではあくまで松井稼の2000安打は、イチロー、松井秀に次ぐ3人目とした。日米合算を日本プロ野球の記録に同列に報じるのは、おかしい。ただ、かつてこのコラムで日米合計も「オフィシャル・ベースボール・ガイド」の参考記録として掲載すべきと書いたが、その意見はまだ変わっていない。現役選手、そしてプロ野球選手を夢見る少年達の目標の数字の一つとして、意味があることだと思う。

コメント

松井稼頭央選手、日米通算2000本安打達成、おめでとうございます!
蛭間さんがここで書かれているように、松井稼頭央選手がMLB関係者にもその存在が知れ渡るようになったのは、日米野球からだったと思います。当時のアメリカMLB代表チームの監督さんがリトル・松井はMLBで、すぐ戦力として通用すると断言されていたのを思い出します。いまや、MLB屈指の二塁手でしょう。それになんといってもすばらしいのは、ほぼ7割以上という盗塁の成功率です。今後もMLBのキャッチャーらと果敢な勝負をしてほしいです。

 さて、日米通算2000本安打以上と日本プロ野球記録としての2000本安打以上は蛭間さんがおっしゃるように、意味合いがまったく違います。
そもそも、MLBとNPBではボールの規格が違いますし、球場などの環境も違います。どちらが優れた記録とか優劣をつける問題ではなく、判断のメルクマール(基準)が違うから同列に論じることができないだけなのです。
 ただ、そうはいっても、野球の記録は選手の皆さんの精進の賜物。NPBが育てた人材が外国のリーグに行って残した記録ですから「オフィシャル・ベースボール・ガイド」には掲載するべきでしょう。われわれは王さんのホームラン世界記録をMLBのハンク・アーロンやベーブ・ルースなどとの比較で、若い選手がホームランを打つときにこれらを参考にして常日頃から楽しませてもらっています。蛭間さんがおっしゃるように記録は跡に続く選手の目標基準でもあるからです。選手の皆さんの残してくれた記録を大事に残し、記憶にとどめておくことは野球文化の大事なファクターでしょう。

日米通算2000本安打おめでとうと。
ただ現在の稼頭央選手は日本で3割30本を達成した頃と違い
.240の打率でもがいているのが残念でならない。
よく大リ-グは球団拡張に伴いレベルが下がったと言われがちだが、
NPBで活躍している外国人全てがレベルの下がった大リ-グで
大活躍した選手がいないということ。
(スタメンでローテションで三年レギュラ-を任されてはいないということ。)
稼頭央選手が向こうでレギュラ-といえどもここ数年、
一度も3割を打っていないということに大リ-グの凄さに気がつかされる。

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