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2010年6月10日 (木)

ストラスバーグの将来はJ・マリシャル?それとも(第544回)

 ナショナルズのスティーブン・ストラスバーグ投手が噂に違わぬデビューを飾った。7連続を含め14三振。J sports中継で投球をじっくり見たが、100マイルを超える速球にカーブ、チェンジアップが冴え渡り、弱小パイレーツという点を割り引いても素晴らしいピッチングだった。

 7回でマウンドを降りたため、1954年、ドジャースのカール・スプーナー、1971年、アストロズのJ・R・リチャードの2人が持つ1試合15奪三振の初登板記録には1つ足りなかった。両者はともに9イニングを投げている。今回特筆されるのは四球0というコントロールの良さだ。スプーナー、リチャードともに3個の四球を出している。最近40年間で、14個以上の三振を奪って四球0だった投手は1984年のロジャー・クレメンス(レッドソックス=15奪三振)、1984年のドワイト・グッデン(メッツ=16)、1998年のケリー・ウッド(カブス=20)の3人しかいないのを見ても、そのすごさが伺える。

 ちなみにウッドの時もスカパーでの中継を生で見た。デビュー5試合目、許した安打は遊撃へのぼてぼての安打1本きり。その時、ウッドは20歳。どんなすごい投手になるのだろうかと思ったが、その年新人王に輝いたものの、その後は故障続きでインディアンス在籍も往年の輝きはまったく失っている。

 スプーナーも2試合連続完封勝利という華々しいデビューも翌年、肩を痛めて通算10勝8敗でメジャーのマウンドから姿を消した。もう一人のリチャードは全米2位でドラフト指名され、デビュー3年後の1974年からメジャーに定着、1978、79年には2年連続300以上の三振を奪い、奪三振王となった。1980年も序盤戦から好調を維持し、オールスター戦の先発も果たしたが、直後の登板でめまいのため降板。脳卒中と診断され、その後手術に成功したが、復活することはなく通算107勝で終わった。彼はその後、代理人の不手際もあって投資などで失敗。1994年にホームレスとなって橋の下に住んでいたところを保護された、というニュースは全米に大々的に報じられた。ウッド、スプーナー、リチャードに共通することはいずれも100マイル前後の剛速球を武器にした投手。パワーピッチャーにありがちな、故障に泣くパターンだった。

 日本でも中日ドラゴンズの近藤真一投手が1987年、デビューした読売ジャイアンツ相手にノーヒットノーラン(13三振、四球2)を達成しながら通算12勝に終わっている。長年、日米の野球に接していると、あまりに華々しいデビューをした投手の行く末が気になって仕方ない。

 もっとも、デビュー戦で歴史的快投を見せ、そのまま順調に成長した投手もいる。ドミニカ共和国出身のホワン・マリシャルだ。左足を大きく蹴り上げるような投球モーションが印象的な右腕だ。1960年7月19日のフィリーズ戦で初昇格、8回2死から代打クレイ・ダリンプルに中前安打を許してノーヒッターは逃したが、その1安打だけに抑え12三振1四球とまったく寄せ付けなかった。マリシャルはその後も2度の最多勝含め6度の20勝、防御率1位1回獲得するなど通算243勝142敗、防御率2.89で1983年に野球殿堂入りを果たした。

 2003年にウッドとともにカブスの地区優勝に貢献したマーク・プライアーも2001年のドラフトで通算311勝した同じ南カリフォルニア大出身のトム・シーバー2世と言われながら、表舞台から去って行った。ストラスバーグの評価はあと15年、20年経ってから下される。故障には細心の注意を払いながら、マリシャルのような大投手と言われるような道を歩んで欲しいものだ。

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