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2015年7月31日 (金)

【高校野球100年】第2回 戦後最初のヒーロー・福嶋一雄。12戦連続完封

 1946年、終戦から1年で夏の選手権が復活。甲子園球場は米軍が接収中で使用できずに西宮球場で開催となった。帽子の上から鉢巻きをしていた浪商が左腕・平古場昭二の4試合で62奪三振の力投で優勝した。その大会、小倉中の控え投手だった福島一雄は「練習どころでなく、西宮の闇市にパンを買い出しに行った」と述懐する。負けたチームが勝ち残ったチームに持ってきた米を置いていくというほどの食糧難の時代だった。

Photo_2 舞台が甲子園に戻った47年。OBが戦時中、土蔵にバット20本、ボールも400個を保管していた。野菜畑だったグラウンドを進駐軍がブルドーザーでならしてくれ、いち早く練習に励める環境となっていた小倉中の黄金時代が始まる。その中心が福島投手だ。当時としては大柄な177センチ。阪神の監督兼投手・若林忠志の“野球教本”を参考に横手投げとなって直球、カーブ、スライダー、シュートを多いときは1日500球近く投げ込んで制球力も磨いた。戦後初の選抜は決勝戦で敗れたが、夏の選手権では強豪をなぎ倒し、決勝の岐阜商では3点を先行されたが味方が逆転。優勝旗を初めて九州の地にもたらした。

 48年は新制高校初年度、「高校野球選手権大会」となった夏の大会で連覇。中でも福島は39年海草中・嶋清一投手に次ぐ2人目の5試合オール完封。関西戦の1回の無死満塁は相手のスクイズを失敗に終わらせ、岐阜一戦でも1死満塁とピンチを迎えたが、慌てることなく連続三振に仕留めるなど、嶋の倍の16安打されるものの抜群の制球力と機敏さで相手の送りバントをことごとく失敗に終わらせ本塁を踏ませなかった。福島は、地区予選と本大会、その後の九州大会、国体を含め「公式戦12試合連続完封、111イニング連続無失点」をマークした。

 最上級生となった49年には中京商以来の3連覇がかかっていた。ところが、甲子園2連覇チームとして近隣から招待試合の誘いが殺到。「自分一人しか投手がいないので招待試合もすべて投げた。でも白米や肉が食べられるので苦にならなかった」と振り返ったが、予選から肩、ひじの痛みに悩まされた。それに加え、この年からボールの質が格段によくなり、甲子園もラッキーゾーンを設置。ために、準々決勝の倉敷工では、藤沢新六に2本の本塁打を浴びて姿を消した。グラウンドを去る際に土ををポケットに入れた。これが甲子園の土を持ち帰った最初とも言われている。その後、福島は早大―八幡製鉄でも活躍した福島は2013年に野球殿堂入りした。
(7月31日付スポーツ報知紙面より)

【豆知識】「佐伯通達」で断絶 スカウト合戦
 「もはや戦後ではない」といわれた50年代半ばになると、野球に力を入れる私立校が増えてきた。またドラフト制がなかったた め、人気上昇のプロ野球からのスカウト攻勢が激しさを増し、二重契約が頻発した。55年夏の大会後に浪商・坂崎一彦外野手ら17人の全日本チームがハワイ 遠征し、スカウトが密着。プロ側の札束攻勢に憤る日本高野連・佐伯達夫副会長が各都道府県高野連に、プロ側との接触に関して注意喚起する「佐伯通達」を送った。これをきっかけにプロと高校球界の断絶につながっていく。

夏の大会決勝戦と大会代表選手〈2〉(★は野球殿堂入り)
球場大会(年度)優勝スコア準優勝代表選手
西宮 第28回(1946) 浪華商 2-0 京都二中 牧野茂(愛知商)★
甲子園 第29回(1947) 小倉中 6-3 岐阜商 引地信之(下関商)
第30回(1948) 小倉 1-0 桐蔭 福嶋一雄(小倉)★
第31回(1949) 湘南 5-3 岐阜 佐々木信也(湘南)
第32回(1950) 松山東 12-8 鳴門 大沢昌芳(神奈川商工)
第33回(1951) 平安 7-4 熊谷 中西太(高松一)★
第34回(1952) 芦屋 4-1 八尾 木村保(八尾)
第35回(1953) 松山商 3-2=延長13回= 土佐 本屋敷錦吾(芦屋)
第36回(1954) 中京商 3-0 静岡商 森昌彦(岐阜)★
第37回(1955) 四日市 4-1 坂出商 坂崎一彦(浪華商)
第38回(1956) 平安 3-2 岐阜商 王貞治(早実)★
第39回(1957) 広島商 3-1 法政二 安藤統夫(土浦一)

コメント

暑いけど、チーム一丸となって、ひとつでも多く勝てるように頑張ってください!どの高校も応援してます

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