ブログ報知

スポーツ報知ブログ一覧

« 2019年1月 | メイン

2019年3月

2019年3月20日 (水)

米震撼イチローのレーザービーム〈5〉「スピード」という野球の妙味思い出させた

 01年4月11日、アスレチックス戦でレーザービームを披露した試合後、イチローは「打球が来たから、三塁に投げただけ」。アウトになるのは当然だったというわけだ。Pip190317ht1050221000001 勝利の立役者になってもニコリともしないミステリアスな受け答えは、日本人記者以上に、マリナーズの担当記者たちの興味をそそった。シアトル・タイムズ紙のベテラン、ラリー・ストーン記者は「記者は彼に回答してもらえるよう、賢い質問をしなきゃいけない。それもイチローならでは」と当時をふり返る。
 開幕後のイチローは、打っては4月20日までチーム新人記録の15試合連続安打。オリックス時代の95年に49盗塁でタイトルを獲得した走力面では「日本よりはるかに(盗塁が)できると思います」と言いながら、最初の11試合は走るそぶりも見せなかった。ところが「サインを出さなくてもどんどん走っていい」とピネラ監督から指示を受けると、4月15日エンゼルス戦で初盗塁を決め、塁上で最も危険な走者になっていった。
 守備、打撃、走塁。全てがスピード感にあふれていた。マーク・マグワイア、サミー・ソーサ、バリー・ボンズらに彩られた1990年代後半の本塁打ブーム。それに熱狂していたファンは、忘れかけていた「スピード」という野球の妙味を思い出し、魅了されていった。
 シアトル・タイムズ紙は「彼の送球はロベルト・クレメンテを思い起こさせ、ケン・グリフィーを忘れさせるような捕球をし、ルー・ブロックのように走る」と絶賛のコラムを掲載。ESPNの「ベースボール・トゥナイト」は、番組の冒頭で「きょうもイチローがヒットを打った」と流すなど、全米人気はぐんぐん上がって、オールスターファン投票では337万3035票を集め、史上初の「新人によるファン投票1位」となった。
 平成3(1991)年ドラフト4位でオリックス入団。平成13(01)年からはメジャーで数々の金字塔を打ち立ててきた。平成のベースボールシーンはイチローとともにあった。(構成・蛭間 豊章)=おわり=

2019年3月19日 (火)

米震撼イチローのレーザービーム〈4〉ボールが「ピシュー!」と音立て飛んだ

 イチローはとんでもない強肩らしい―。地元シアトルでは、開幕前からある程度、うわさにはなっていた。
 それはキャンプが始まる前の01年2月3、4日、セーフコ・フィールド隣のコンベンション・センターで開催されたファンフェスタでの出来事だ。イチローへの期待も相まって例年の倍以上、約5000人が集まる盛況ぶりだった。

Pip190317ht1050231000001



 イチローはトークショーで檀上に登場。即席サイン会で、何と2000人近いファンにペンを走らせた。この会場で流されていたのが、オリックス時代に見せた代表的な打撃、走塁、守備の映像だ。中でも外野からのバックホームのシーンには、多くの人だかりができ、ファンが驚きの表情を見せていた。
 「レーザービーム」の名付け親でもあるラジオ実況のリズさんは、キャンプでのあるシーンが忘れられないという。

続きを読む »

米震撼イチローのレーザービーム〈3〉語り継がれる「ザ・スロー」

 14年からシアトル・タイムズの記者を務め、今やエース記者となっているライアン

Pip190318ht1050019000001

・ディヴィッシュ氏。イチローがメジャー1年目だった01年は、モンタナ大の学生だった。
 「スポーツバーでバーテンダーのアルバイトをしていた時だった。店のテレビで試合が流れていた。あの夜は、イチローの送球が何度も何度もリプレーされていた。お客さんはみんなエキサイトして、その送球がどれだけすごいか。そして昔のメジャーリーガーの強肩外野手と比べてどうかを議論しあっていた。みんな盛り上がっていたのをよく覚えている」
 同紙30年来のベテラン記者で、コラムニストでもあるラリー・ストーン氏はこう回想する。

続きを読む »

米震撼イチローのレーザービーム〈2〉“名付け親”リズさんパーフェクト送球に「ワオ」

 01年4月11日、敵地オークランドでのアスレチックス戦でイチローが披

Pip190316ht1050164000002

露した「レーザービーム」。その試合、シアトル向けのラジオ中継でリック・リズさんはこのように実況した。
 状況は8回1死一塁。
 「ゴロの打球。ライト前ヒット。(一塁走者の)テレンス・ロングは三塁へ向かう」
 「イチローが投げた。すごい送球だ!」
 「(ロングを)刺した。レーザービームのようなイチローのストライク送球が三塁のデビッド・ベル(のグラブ)に返ってきた」
 「これ以上の送球があるでしょうか。パーフェクト、パーフェクト、まさにパーフェクトなイチローの送球」

続きを読む »

米震撼イチローのレーザービーム〈1〉「伝説」へ押し上げたラジオ実況

  3月20、21日に東京Dで開催されるアスレチックス・マリナーズ戦は、さしずめメジャーを代表するレジェンド、イチロー外野手(45)の凱旋試合と言っていいだろう。01年、27歳だっ

Pip190315ht1050122000003


たイチローはマリナーズ移籍1年目にいきなり首位打者、盗塁王に輝いたがこの年、全米に最も強烈な衝撃を与えたのは「打撃」でも「俊足」でもない。「レーザービーム」だった。(構成・蛭間豊章)
 伝説はアスレチックスの本拠地・オークランドで生まれた。
 マリナーズが3点リードで迎えた8回裏の守り。1死一塁でヘルナンデスに一、二塁間を破られた。打球はメジャー特有の深い芝生に食われるようにして急激に失速していた。ア軍のワシントン三塁コーチは、一塁走者・ロングに向かってぐるぐると右手を回して、三塁への突進を指示した。次の打者は1番。100%の自信がなければ、GOサインは出せない状況だ。ロングはチーム屈指の俊足。確信を持っての指示だった。

続きを読む »

サイト内検索

蛭間 豊章

ヒルマニアロゴ

最近のトラックバック

見出し、記事、写真の無断転載を禁じます。Copyright © The Hochi Shimbun.