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2017年5月 1日 (月)

報知新聞が伝えた大相撲1

 今年145周年を迎えるスポーツ報知(報知新聞)は、1872年(明治5年)6月10日に、「郵便報知新聞」として創刊しました。この年の出来事として、大相撲の女性、子供の見物が自由になったことが記録されています。この頃から元祖“スー女”がいたことになります。大衆に開かれた大相撲を見続けた報知の歴史的記事を元大相撲キャップで現メディア局デスクが掘り起こします。第1回は2001年夏場所千秋楽、貴乃花の「感動」優勝です。

◆2001年5月28日付「スポーツ報知」1面

 今だから書けるが、この1面は大相撲担当としては不本意な記事だった。見出しは「小泉首相 絶叫祝辞」、「貴 鬼の顔V」と2本並んでいるが、あくまでも主語(当時は赤見出し)は小泉首相だったからだ。
 14日目に右膝亜脱臼の重傷を負った東横綱・貴乃花が、千秋楽に強行出場。西横綱・武蔵丸に本割で敗れ、相星となった優勝決定戦で、痛む右足を軸にした左上手投げで転がし“鬼の形相”。表彰式に当時支持率90パーセントの小泉純一郎首相が登場し「痛みに耐えてよく頑張った。感動した。おめでとう!」とアドリブ賛辞で内閣総理大臣杯を手渡した。
 この「感動した」によって、場所中に仕込んでおいた優勝ネタ、そして前夜から収集した症状を物語る描写の数々が吹き飛んだ。原稿にもあるように「2人のカリスマのツーショットに両国国技館は近年にない熱狂に包まれた」というテーマがデスクからの注文だった。私は「主語・貴乃花」を求めて抵抗したが、この日は巨人のリーグ最速30勝という話題もあり、大相撲の1面を盤石にしたい一般スポーツ担当デスクの判断に折れた。
 原稿は、2人の描写、小泉首相のコメントが大半を占め、貴乃花の談話とネタが出てくるのは終わりから2段落目だけとなったが、刷り上がった紙面を見て、メイン写真の表情に救われた気がした。16年たった今年の春場所千秋楽、新横綱・稀勢の里が、痛みに耐えて2番取った末に涙の優勝。翌日(3月27日)の1面に「感動した」の見出しと、この貴乃花の写真が添えられたことで、この1面を成立させておいて良かったなと思った。(酒井 隆之)

 ※スポーツ報知HP(http://www.hochi.co.jp/)では、大相撲の速報やデータベースを紹介しています。

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