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2018年1月 1日 (月)

「報知」が伝えた大相撲 第9回

 ◆平成11年1月25日付1面
 スポーツ報知は、明治5(1872)年に「郵便報知新聞」として創刊しました。新年で146周年を迎える報知の歴史的記事を元大相撲担当キャップの現メディア局デスクが掘り起こします。第9回は、平成11(1999)年初場所の関脇・千代大海と横綱・3代目若乃花の千秋楽“3番勝負”です。


 スキャンダルは土俵の充実で吹き飛ばすしかない。19年前の初場所がそうだった。22歳の関脇千代大海(九重)が、28歳の横綱若乃花(二子山)と千秋楽に3番の熱戦を繰り広げ、大逆転で初優勝と大関を手中にしたのだ。
 若乃花を1差で追う千代大海は、本割りで突き落としで勝ち、優勝決定戦へ。決定戦の最初の一番は若乃花に軍配が上がったが物言の末、取り直しに。優勝決定戦での取り直しは史上初のことだった。そこで千代大海が死力を絞って、寄り倒してみせた。“ヤンキー大関”の誕生に、若貴ブーム以来のフィーバーが巻き起こった。スポーツ報知では、「大海、初V」「大逆転だ大関だ」「新たなる歴史、若と熱闘3番」と1面から3面で大展開している。
 それだけではなかった。最終面も相撲だった。負けた若乃花の原稿だ。その後の千代大海フィーバーでかき消されたが、この場所前に若乃花が前妻と別居していたことが発覚し、この場所はワイドショーでは、離婚騒動の話題で持ちきりだったのだ。もう過去のことなので、くわしくは書かないが、ワイドショーのリポーターが一気に千代大海に方向転換したことは、当時担当だった私も、お兄ちゃんと同様にホッとしたことを思い出す。
 土俵の充実がスキャンダルを一掃した実例だ。1面の拙稿に戻ろう。師匠・九重親方(元横綱・千代の富士)が優勝旗を持って目の前にいた。鬼と思っていた師匠の目が赤かった。「オレが若いときはこんな度胸はなかったよ。あいつの若いときの根性が今、生きてるんだよ」今は亡き先代親方の笑顔が懐かしい。
 「大関になってもオレは変わらないよ。ヒール(悪役)でいいんじゃないかな。ヒーローになるつもりはないんでね」そう言って人懐っこい笑顔を見せた千代大海が、今は九重親方。初場所では、審判として土俵の充実へ目を光らせてくれることだろう。(酒井 隆之)

 ※スポーツ報知HP(http://www.hochi.co.jp/)では、大相撲速報などを随時配信しています。

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