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2019年3月 8日 (金)

馬場さん&ブッチャーに刺さったか、大仁田厚のリアルパイルドライバー…金曜8時のプロレスコラム

 11団体59選手が出場し、プロレスオールスター戦として話題になった「ジャイアント馬場没20年追善興行~王者の魂~」「アブドーラ・ザ・ブッチャー引退記念~さらば呪術師~」(2月19日、東京・両国国技館)がいよいよ10日にCS放送 日テレジータス(日テレG+)で全試合が放送される(午後2時30分~午後7時)。

 このコラムでも「懐かしのスーパー・ファイターのテーマが国技館に響いた」というタイトルで紹介した通り、ジャイアント馬場さんが使用した日本テレビのテーマ「スポーツ行進曲」や、アントニオ猪木の「炎のファイター」、アブドーラ・ザ・ブッチャーの「吹けよ風、呼べよ嵐」、ミル・マスカラスの「スカイハイ」など、往年の名曲の数々が流れるほか、日本テレビならではの懐かし映像にも期待できる。

 もちろん主役は今のリングで戦うレスラーたちだ。第1試合の「ジャイアント馬場メモリアルバトルロイヤル」から、三冠ヘビー級王者・宮原健斗(29)=全日本プロレス=と前IWGPヘビー級王者の棚橋弘至(42)=新日本プロレス=がタッグ対決したメインイベントまで9試合が放送されるが、ここでは、“裏の見どころ”を紹介しておこう。

 かつて馬場さんの付き人として息子のようにかわいがられた元参院議員の大仁田厚(61)が出場した第3試合だ。昨年10月に1年ぶり7度目のプロレス復帰を果たした大仁田は、ケンドー・カシン(50)、鈴木秀樹(39)、保坂秀樹(47)と組んで、グレート小鹿(76)、長井満也(50)、石川修司(43)、佐藤光留(38)組とストリートファイト・トルネードバンクハウス8人タッグデスマッチで対戦した。

 注目は机上パイルドライバーでのハプニングだ。ここ数年の大仁田の試合の見せ場で、リングに設置した机の上でパイルドライバーを決め、机を真っ二つに割ってみせる、大道芸のような大技。2人の体重で技を決める前に机が折れてしまったり、パイプの脚の部分が曲がってしまうこともあるため、両国国技館での大一番に備えて、脚の部分を板で固定し、レフェリーまでもが机を支える万全の態勢で大仁田の荒技をサポートしていた。

 佐藤光留を抱えた大仁田だったが、この試合の3日後に人工関節を入れる手術を受けるほど両膝は最悪の状態で、佐藤の体を逆さに持ち上げてから、よろけてしまった。中央に決まれば、バキッと豪快に机が真っ二つになるはずだったが、端にずれたため、鈍い音とともに机は中途半端に崩れた。

 完成形を知る関係者、ファンには寒い空気が漂った。見せ技としては失敗だった。だが、机の残骸を見て驚いた。きれいに佐藤の頭の形の穴が開いていたのだ。下に金具がある強固な木材に丸い穴が。まさに脳天杭打ち=ドリル・ア・ホール・パイルドライバー。写真を見てさらに驚いた。佐藤の体が垂直に逆さに落ちている。机が真っ二つに割れれば、力が分散されただろうが、割れなかったことで、リアルパイルドライバーになった。最初に標的にされそうになった76歳のグレート小鹿が食らわなくて良かった、とつくづく思った。

 佐藤はパンクラス出身で、UWF系ルールのプロレス「ハードヒット」を展開しているが、究極のハードヒットを受けた形だ。そのお返しなのか、佐藤は凶器のギターで大仁田の頭部を殴打。これもハードヒットになった。中央から頭が突き抜ければ、豪快に決まるが、引っかかってしまい、大仁田は、右頭部を裂傷した。“デスマッチの教祖”として、流血戦を得意にしてきた大仁田が、頭髪があって傷口がわかりにくい頭部からの流血に頭を押さえて痛がった。

 大観衆にはわかりにくかったが、テレビ映像では、リアルに痛さが伝わることだろう。試合後に「頭が割れちゃったよ」と苦笑していた大仁田は、血が止まらなかったため、墨田区内の病院に直行。頭部裂創と診断され、7針の縫合手術を受けた。

 転んでもタダでは起きないのが大仁田だ。FMW時代から様々なデスマッチで流血を繰り返し、これまでの傷の縫合針数1499針。これに今回の7針を加え、計1506針となったことを発表。通算7度目の現役復帰を経て、ついに節目の1500針を突破したことをネタにした。

 リングでは何が起こるかわからない。大仁田が今でも現役選手であることの証明となった。流血した大仁田がリングを下りて両国の花道を下がってきた時、セレモニーでスタンバイしていた車イス姿のブッチャーと出くわした。「Long time no see!(お久しぶりです)」と人なつっこく話しかける大仁田に、“流血の元祖”ブッチャーは、馬場さんのような笑顔でハグに応じたのだった。(酒井 隆之)

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