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2009年2月18日 (水)

江東区女性殺害事件判決

 昨年4月、東京都江東区のマンション自室で2部屋隣に住んでいた会社員女性(当時23)を殺害し、遺体を切断して捨てたとして殺人などの罪に問われた元派遣社員の男(34)の判決が18日、東京地裁でありました。この事件は事実関係に争いはなく、死刑か無期懲役かの量刑判断が争点でしたが、判決は無期懲役(求刑・死刑)でした。

 犯行に計画性がなく、残虐性が過大評価できないことなどを理由に「被害者が一人」の場合のこれまでの判例を踏襲した形での量刑判断となりましたが、強い処罰感情をお持ちのご遺族の方々にとっては受け入れがたい判決だったようです。

 世論調査によれば、国民の8割以上が死刑制度に賛成しています。事実関係に疑う余地がなく、残忍極まりない今回のような事件の場合、ほとんどの人が「死刑になってもしょうがない」と思うでしょう。今回の判決を受けての一般の国民の声を把握はしていませんが、恐らく「何で死刑にならないんだ」というのが大半の国民感情ではないでしょうか。

 平出喜一裁判長は、ご遺族の処罰感情や国民感情を考慮した上で無期懲役の判決を出したのだと私は思っています。公判を8日遅らせたことからも、かなり慎重になったのでしょう。判断には迷われたのかもしれません。そもそも円満に解決することは不可能な事件。「終生、被害者の冥福(めいふく)を祈らせる」という判決は、私は妥当だと思いました。二者選択ならば被告の存在を消してしまうよりは、死ぬまで責任を負わせる方が良いように思うのです。ある意味では、その方が重い罪のようにも思えます。無期懲役は終身刑ではないということは十分分かっているのですが・・・。

 この裁判は、5月から導入される裁判員制度のモデルケースとして公判中にスライドを上映して、今までにはないくらい分かりやすい裁判でした。

 ここで懸念されるのは市民から選ばれた裁判員が、被害者遺族の感情を完全に共有してしまうことではないでしょうか。これは先日、ご紹介した森達也さんの受け売りになってしまうのですけど、第三者は第三者としての立場での意見を持っているべきではないか、と思います。無作為に選ばれた裁判員に果たしてそんなことができるでしょうか。私は大変疑問に感じると同時に不安に感じます。

裁判員制度については本紙社会面でも連載(私はノータッチ。別の記者が頑張ってやってます)をしていますので、ご覧頂ければ、と思います。

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コメント

この犯人を死刑にできないのなら保釈無しの終身刑にしなければ到底納得出来ない。
当然一畳間にトイレと洗面台のみ冷暖房無し食事は1日1回風呂は週一でこの時に1時間の運動を認める。
これぐらいの厳しい条件でなら100歩譲ってぎりぎりで納得するが、今の無期懲役刑ではあまりにも軽すぎると私は考える。
現状では死刑以外選択肢は存在しない。
高裁での控訴審の判決に期待している。

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甲斐毅彦

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