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2011年3月29日 (火)

風評に悩まされる福島の農業

  福島市鎌田で、キュウリ農園を営む梅宮照彦さん(52)は出荷前のきゅうりを眺めながらため息をもらしていました。「原発なんて全く身近ではなかったのに…。これは防ぎようがない」。

 きゅうりは、政府が指示したホウレンソウなどの摂取制限の11品目に含まれてはいません。ですが、出荷しようにも「福島産」というだけで買い手がつかない状態になりつつあります。1日平均150を出荷して来ましたが、今やすべてが捨て値同然となってしまっています。

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 路地栽培の野菜と違い、ハウス栽培のキュウリが、放射能性物質の脅威にさらされる危険性はそもそも低いはずです。だが、風評被害というのは恐ろしいものでキュウリだけでなくネギ、ニラ、アスパラガスなど規制対象外の野菜まで売れなくなって来ています。

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 温室栽培には当然、重油が必要。キュウリ栽培の場合は水も重要です。現在はどちらも不足しているという最悪の状況です。温室の温度はギリギリのところまで下げてしのいでいるという状況だそうです。

 年2期作で3~4月は、1年通じて最も出荷が多い時期。放射能被害とは全く無縁のはずの大量のキュウリが廃棄されると思うと、いたたまれないものがあります。

 キュウリだけでなく、農業県の福島にはイチゴ、リンゴなどの果物やニラ、ネギ、アスパラガス、タマネギなどの野菜の名産地でもあります。

 ちょうど今は育苗の時期。「売れないなら農作業を中止したほうがいい」との意見も出たそうですが、県農協では制限されていない品目に関しては「従来どおり」との申し合わせがされました。

 しかし、これからどれだけの損失が出てくることか。 福島県内の農家からは、政府に補償を求める声も挙がっています。県農協中央会の遊佐正広農業対策部長は「怒り、失望、不安が渦巻いていますがが、今はどれだけ損害が出るか、記録していく段階です」と話しました。

 福島原発がある双葉町は稲作が盛んな地域です。ですが、集団避難している状態で「JAふたば」も例外ではありません。福島市内のJAに仮事務所を設置しています。

 避難している状態で、育苗は全くできていません。双葉町の倉庫に残されている約10万俵も状態も不安ですが、この状態では今年の収穫にも期待ができない状態になってしまっています。JAふたばの総務部長、氏家勝則さん(52)は「苗を育てるなら今やらないと。町内には本店含めて支店が10か所。すべてが稼動できていません。職員の避難所も埼玉や新潟に散らばっていて、今後どうするかの意志の疎通さえ難しい状況です」と話しました。

 原発の町のお米。放射能が検出されていないにしても、イメージの悪化は避けられないでしょう。しかし、当地で農業に携わる方々に帰責事由がないことだけは間違いないと思います。

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甲斐毅彦

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