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2013年3月 9日 (土)

「ふたばブランド」

 東京電力福島第一原発事故により、全国の避難先へ散らばった双葉郡6町2村の人々の絆(きずな)を糸でつなぐ「ふたばブランド」プロジェクトが起ち上げられました。

 バッグ、衣料品、雑貨小物などを全国にいる被災者がリレー方式の流れ作業で仕上げ、販売する壮大な計画。コミュニティー再生への動きが芽生え始めました。

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 6町2村からなる福島県双葉郡。8地方自治体の最新のデータを集計すると、5万1394人がいわき市などの県内の他地域に避難し、1万9628人は県外の各都道府県(海外も含む)へ避難しています。避難先は仮設住宅、借り上げアパート、親族宅など、それぞれ。故郷に帰れる時期は国も、東電も、いまだに示せていません。「もう戻れないのではないか」。避難者からは怒りを越え、あきらめの声が広がっています。

 「離ればなれで暮らしていても、新たな故郷の文化を創り出し、発信することはできないか」。各地の避難者で協働して仕上げる「ふたばブランド」を発案したのは、双葉町民が生活する避難所、埼玉県加須市の旧県立騎西高校内でボランティアの陣頭指揮を執る臼井智香子さんです。「故郷が存在するという証となるブランド。本当に価値のある商品だから選ばれるものにしていきたい。『被災者が作ったもの』という看板が外れても売れるものにしていきたいのです」とガチンコで臨む構えです。

 ブランドのロゴやキャラクターの公募は、これから開始。手作り品ではなく、高品質な商品を生み出すためには、被災者と服飾専門家がタッグを組んでの協働が必要です。洋服の型紙を作るパタンナーの森岡リエさんが参加し、スタッフの技術指導などで協力します。宮城・南三陸町の避難所で高齢者を対象に手作り作業のボランティアに従事している森岡さんは「1年ぐらい前から被災者が作ったというだけでは売れなくなりました。商品化は甘いことではないという意識が必要です」と話しています。

 試作品としてエプロン、三角巾、アームカバーの3点セットが完成。茶色をベースにした落ち着いた印象。「茶色には『大地』『明日へ』というイメージを込めた。幅広い年齢層で着て頂けるよう、かわいい色より安定感で選んでみました」と森岡さん。もちろんブランドカラーは茶色にとらわれることなく、今後も試行錯誤を続けていきます。

 製作は複数の地域で分担作業にして、被災者の雇用創出と地域コミュニティーの再生を目指します。例えば、加須市のボランティア施設で型紙を作って布を被災者がいる複数の地域に発送。被災者が縫製したものを最後に東京に集めてラッピングする、というイメージだ。双葉郡内には震災前、複数の縫製加工工場があったため、臼井さんは潜在的な人材はいるとみています。

 現在はデザイナーを含めて25人のスタッフで草の根的な活動を始めたばかりですが、服飾分野を中心とする文化学園大がミシン提供、技術指導などでの協力に名乗りをあげました。人材の募集ももちろんだが、工業用ミシンの購入などのための資金も災害支援の事業助成金だけではまかなえません。スポンサーを募集し、ネット通販会社などにも協力を要請していく予定です。

 今年7月の商品発表が目標。「ブランド創設を通じて、双葉の皆さんが再びつながり、商品として独り立ちしたら、私たちボランティアは手を引きたい」と臼井さん。まだ無色透明な「ふたばブランド」のカラーは、故郷・双葉への愛情でこれから染められていきます。

 ◇ふたばブランドのロゴ募集 ふたばブランドのプロジェクトを起ち上げたNPO法人ヒューマンソーシャルハーモニー研究所(臼井智香子代表)ではロゴとキャラクターイラストを募集中。電子メールで4月30日まで受け付ける。入賞賞金あり。誰でも応募可。問い合わせはfutabalogo@npohsh.com 

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甲斐毅彦

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