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2013年11月12日 (火)

映画「ハンナ・アーレント」

第2次世界大戦中にナチスの強制収容所から脱出し、米国へ亡命したドイツ系ユダヤ人の哲学者、ハンナ・アーレントの映画を観ました。2013年のドイツ映画賞6部門にノミネートされた作品で、現在公開中です。

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 1960年代初頭、ナチス戦犯アドルフ・アイヒマンが逮捕され、アーレントは歴史的な裁判を傍聴します。世論は戦犯を「凶悪な怪物」とみるわけですが、アーレントの目にはナチスに迫害された経験があるにもかかわらず「平凡な人間」に映ります。「悪の凡庸」を主張した記事をザ・ニューヨーカー誌に寄稿すると「ナチス擁護」の大バッシング。抗議の電話や嫌がらせの手紙がガンガン届くようになります。

 しかし、アーレントは最後まで信念を曲げなかった。「悪」を前にすると人間には必然的に「正義」が芽生え、「正義」は「正義」なだけに歯止めがかからず暴走しがちです。「悪」は人間の思考を停止させてしまうものといえるかもしれません。

 今の日本国内や近隣諸国との関係に視点を変えても「思考を続けること」を貫いたアーレントの姿勢は意義深いものだと私は思います。食品偽装、ヘイトスピーチ、中国や韓国との領土問題・・・。世論は「悪」を見つけ出し、徹底的に痛めつけにかかります。そこで我々の思考が停止してしまっていないか、と立ち止まってみることは重要なのではないでしょうか。是非お勧めしたい作品です。

 

 

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甲斐毅彦

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