「K2~初登頂の真実~」
有楽町ヒューマントラストで上映中の「K2~初登頂の真実~」を観てきました。期待以上に良い作品でした。1954年、国家の威信をかけて世界第2位の高峰、K2(8611m)に挑んだイタリア隊の話。イタリアも第2次世界大戦の敗戦国ですから当時は、戦後復興の象徴となる快挙は悲願だったのでしょう。「米国でさえ敗退したK2に我々が登れるわけがない」。そんな時代背景を描きつつ物語は始まります。
テーマは、最年少ながらメンバーの中で一際強いボナッティが、登頂を目前にしてコンパニョーニに登頂の栄誉を奪われてしまう真相。標高8000mで繰り広げられるメンバー間の駆け引きにはリアリティーがあります。ボナッティは3年前に亡くなりましたが、最後は主張が認められました。作品化にはそんな背景もあったのでしょう。
日本山岳界の金字塔となった1956年のマナスル(8163m)初登頂も是非映画で再現して欲しいと思いました。
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