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2014年9月30日 (火)

「千年企業の大逆転」

 日本が世界で例のない「老舗大国」であることをご存じでしょうか。ノンフィクションライターの野村進さんの新刊「千年企業の大逆転」(文芸春秋、1000円)は、時代の荒波にもまれ、窮地に立たされながらも柔軟な変化で100年、200年と続く伝統を守り抜いた5つの日本企業を取材したノンフィクション作品。実例での復活劇だからこそ感動があり、目からウロコが落ちそうな雑学も満載です。

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 アジア・太平洋をテーマに各国で取材の旅をしてきた野村さんは、いつのまにか、日本と他国との違いが気になり出しました。「なぜ、アジアの国々には、古い店や会社が少ないんだろう」。


 調べてみたら日本は、アジアではもちろん、欧米諸国でも例のない老舗大国でした。飛鳥時代の578年創業で世界最古の建設会社と言われる大阪の「金剛組」は別格としても、創業から200年以上続く企業が日本には約3000社。2番手のドイツの約800社を大きく引き離している。ちなみにお隣の韓国には1社も残っていません。「これをテーマに日本文化論が書けるんじゃないか、と思ったんです」。2006年に「千年、働いてきました」(角川書店)を出版したらベストセラーに。本書は老舗シリーズの第2弾です。


 登場する5つの企業には、老舗の固定概念を超えるダイナミックさに驚くと同時に勇気づけられます。本などの大事なところになぞる蛍光ペン、電子レンジで温めるコンビニの弁当や惣菜、しょう油やごま油などの調味料のキャップ・・・。これらは老舗企業が本業を守りつつも、本業で培った知恵やノウハウを生かして誕生しています。「老舗というと『静』のイメージがありますが、柔軟性と即応性を持つ『動』の組織なんです」と野村さん。


 アジア諸国で老舗が育たなかったのはなぜでしょうか。「例えば『まんじゅう作り一筋百年』に誇りを持つような価値観は日本以外では通じないんですね。アジア企業はだいたい血族最優先で、だいたい3代ぐらいでなくなっちゃう。日本の老舗は同族経営は多いですが、存続のためなら外部からでも優秀な人材を抜てきする。世界の中でも珍しく他者への信頼感が強い社会なんです」。

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甲斐毅彦

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