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2014年11月23日 (日)

マネー喰い

 共同通信経済記者から大学教授に転身し、執筆活動を続ける小野一起さんの小説デビュー作「マネー喰い 金融記者極秘ファイル」(文春文庫)を読み、ご本人にインタビューさせて頂きました。メガバンクの巨額損失の隠蔽工作を暴こうとする記者たちと銀行、省庁、政党とのせめぎ合いを描くスリリングなエンターテインメント。特ダネか、特オチか。ニュースを追いながら天国と地獄を行き来する記者たちの姿がリアルに描かれています。    

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  出所不明の情報リーク(漏えい)を受けての裏取り取材、ライバル紙とのさぐり合い、「書くか、書くまいか」の新聞社幹部や取材対象との駆け引き・・・。暗躍する権力者の不正を暴いていく記者たちの姿は、現実よりも幾分かっこよく描かれています。しかし、ドラマチックでありながらも、リアリティーは十分。筆者は、経済報道の第一線で活躍して来た元記者です。

   小野さんは、共同通信社で財務省、経済産業省などの中央省庁の番記者として活躍。日銀キャップも務めました。小泉政権時代には産業再生機構を綿密に取材し、ノンフィクションも出版。「記者になったのは世の中を動かすカラクリを...知りたいと思ったからでした。まだ謎のままですが、小説という形を借りて、その問いを深めることができるかな、という思いがあったんです」    

 書くと決めたらストーリーのイメージがどんどん膨らみ、書きたい気持ちが抑えられなくなったそうです。「出版するあてもなく書くのはきつい作業のはずなんですが、非常に楽しくて。気持ちがのめり込みました」。記者時代から書き始め、雑誌連載を経て、単行本の出版にこぎ着けました。

 「一気に読めました」「おかげで寝不足になりましたよ」。届いたのは、これまで書いてきたノンフィクション作品とはひと味違う反響でした。「ジャーナリズムには事実で事態を動かす力がある。記者に不祥事が暴かれれば大臣のクビが飛ぶこともある。一方、小説には人の心に突き刺さるような別の魅力があることに気づいたんです」。

 現在は嘉悦大学で「ジャーナリズム論」などを教えています。処女作を読んだゼミの教え子からの「先生のこれまでの少し本は難しかったけど、これはすぐ読めました」という感想がうれしかったそうです。「小説とジャーナリズム。欲張りですが、今後も両方できれば、と思います。目指すは二刀流ですね」

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甲斐毅彦

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