「モンスターマザー」
ゴールデンウィーク中のお勧めノンフィクション作品を紹介します。「モンスターマザー」(福田ますみ、新潮社、1512円)
2005年12月、長野県の高校1年生が自殺した事件が題材です。いじめ事件として学校の責任を追及する母親が、校長を告訴したましたが、教師たちは、常識外の執拗な追及を続ける「モンスター」と化した母親との対決を決意することになります。
筆者の福田さんは2007年に「でっちあげ 福岡『殺人教師』事件の真相」で新潮ドキュメント賞を受賞しています。学校の先生が生徒に悪質ないじめをしていたという福岡の事件ですが、取材すると生徒の親がモンスターペアレントのクレーマーであることが明らかに。事実を掘り下げることの意義を感じさせる力のあるノンフィクション作家だと思います。
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