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2016年9月17日 (土)

「芸能人寛容論」(武田砂鉄 著)

  昨年「紋切型社会 言葉で固まる現代を解きほぐす」(朝日出版)でデビューしたライター、武田砂鉄さんの単行本第2弾「芸能人寛容論 テレビの中のわだかまり」(青弓社)を読みました。

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 「紋切型」の言葉に突っ込みを入れまくっているだけに、武田さんの文章は「○○みたいな感じ」という類型化がしにくい。しかし、学生時代だった1990年頃から廃刊となった2004年まで月刊「噂の眞相」を欠かさず愛読していた者としては、ナンシー関の「顔面至上主義」をはじめとする往年の人気連載を連想してしまいます(武田さん本人もあとがきの中で『ナンシー関のエピゴーネンじゃん』という指摘をネット上で受けていることをどちらかというと肯定的にとらえて記しています。視点が一点に定まらないという立ち位置は、小田嶋隆さんと重なるようにも私には思えます)。


  「能年玲奈民営化問題」「池上彰依存社会」「黒柳徹子は若者に苦言を呈さない」「広瀬すずに謝らせようとする仕組み」。例に挙げたこんなタイトルに惹かれてしまった方は是非手にとってみることをお勧めします。テレビで観る面々をバッサリ斬るわけでもなく、持ち上げるわけでもなく、いじくりまわした末の落としどころが「寛容」というのがなんとも滋味深い。


  私なんかはテレビを観るときにはだいたい思考を停止していますが、少しは頭を働かせて観るべきではないかという気持ちに初めてさせられました。そんな啓蒙的効果もある一冊です。

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甲斐毅彦

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