ドキュメンタリー映画「獄友」
袴田事件の袴田巌さん、布川事件の桜井昌司さん、杉山
まるでタレントのように活発な活動をする桜井さんの姿
菅家さんは釈放されて手記「冤罪 ある日、私は犯人に
石川さんのお姿は、取材で東京地裁の前を通るときにい
http://
漫画版が170万部を超えるベストセラーになっている「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎著)を原作の岩波文庫で読みました。
この本は大学3年生の時に勧めてくれた知人に頂いたのですが、あまり読む気にならず、ほったらかしにしていました。それから27年。ブームに火が付いているのを機に読んでみたのですが、これはやはり学生のうちに読んでおくべき本でした・・・。
この本が刊行されたのは日中戦争の発端となった盧溝橋事件が起きた1937年。軍国主義が勢いを増し、泥沼の戦争、そして破滅的戦争へと突き進んでいく時代でした。言論統制が厳しくなる中で「せめて子どもたちには、時勢の悪い影響から守りたい」という願いを込めて書かれた本なのです。
...主人公は旧制中学校に通う15歳の「コペル君」。学校でのいじめや同級生間の家庭の「階級」の格差と向いあう中で、コペル君は悩みます。その悩みを受け止める「叔父さん」との対話で、コペル君は成長していきます。
テーマは、価値観や立場が違う「他者」とどう共存し、どう共生していくかということ。80年以上前に書かれたとは思えないほど現代的なテーマであり、未来を背負う子どもたちへの愛情が全編にほとばしっています。
排外主義的な風潮が高まり、時勢が80年前と似ているとの分析もある中で、この本が注目され、読まれていることは救いのような気さえしてきます。
東日本大震災の被災地で、死別した人と再会できたような不思議でかけがえのない体験をした遺族は少なくありません。本書は「ナツコ 沖縄密貿易の女王」で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した奥野さんが3年半にわたって毎月のように被災地へ通い、その一つひとつの体験を聞いて、検証したノンフィクションです。ここに記された体験には「霊」が連想させるようなしらじらしさ、胡散臭さが全くありません。
津波に流された遺体が、遺族と再会したときに涙を流したという話は、実際によくあり、私も被災地取材をしたときに娘さんを亡くした男性から直接聞いたことがあります。
見出し、記事、写真の無断転載を禁じます。Copyright © The Hochi Shimbun.
最近のコメント