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2019年6月11日 (火)

「極夜行前」

 ノンフィクション作家・探検家の角幡唯介さんの「極夜行前」(文芸春秋)を読みました。「オール讀物」での連載でだいたい読んでいたので、購入が遅くなってしまったのですが、単行本として読むと、改めて、角幡さんが取り組んできたことの凄さを感じさせられます。

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  角幡さんは、太陽の昇らない冬の北極を1匹の犬とともに旅して、4か月ぶりに太陽を見た体験をつづった「極夜行」で、2018年のノンフィクション本屋賞と大佛次郎賞を受賞。「―前」は、そのタイトル通り、「極夜行」を実行するまで試行錯誤していた約3年間の準備の記録です。 GPSへ衛星電話に頼らずに極地を旅するために、六分儀を使っての天測方法をイチから学び、毎年北極へ行って、犬を連れての旅を試行を繰り返します。計画実行へ向けて、食料や燃料を小屋にデポジットする時には海象(セイウチ)と対峙する場面も。準備段階からしてすでに本当の冒険記録になっています。


 角幡さんの行動をみて、いつもすごいと思うのは、自分が発案した計画をスポンサーなどの力に頼らずに独力で実行してしまうという点です。近著の「新・冒険論」を観念論としてではなく、本当に実行していることは驚異的なエネルギーだと思います。


 読む順番としては、やはり「極夜行」を先に読むのがお勧めです。それが超1級の体験型ノンフィクションだからこそ、準備段階の話だけでも、読み応えのある作品として成立することが分かると思います。

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甲斐毅彦

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