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2020年6月20日 (土)

「女帝」

小池百合子東京都知事の評伝「女帝」(石井妙子著、文藝春秋)を読み終えました。評判に違わぬ読み応え。とても面白いのですが、小池さんによって数々の人々が翻弄されてきたことや、現在は都民の生命、生活がこの人に委ねられているという事実を考えれば決して笑うことはできません。

 安っぽい暴露本ではなく、小池さんを生い立ちから非常に深く、丁寧にしらべあげた本格的な人物ノンフィクションです。最大の読みどころはカイロ大学時代に塗り込んだ虚飾。そこに至る経緯とその後の歩みをみれば半端ではない説得力があります。私は政治の取材をしていた2009~2018年の取材メモと照らし合わせながら読み進めました。

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 まだ格闘技担当をしていた2007年頃、ボクシングの亀田興毅然の試合を取材に行った時、リングサイド最前列に小池さんがいたをよく覚えています。取りあえず、著名人のコメントを集める役割だったので、談話を取りにいったのですが、なんで環境大臣が亀田の試合を観ているのだろう、という謎は残りました。10年以上前のそんな些細な疑問まで本書を読んで、やっと合点がいきました。

 都知事選の真っただ中で話題になっている小池さんの学歴詐称疑惑は、確かに、さほど重要ではないかもしれません。学歴は政治家の手腕とは全く無関係です。ただ、筆者の石井さんが指摘しているように、この学歴疑惑には小池さんの人としての在り様を考える上で、外せない問題だと思います。それは本書を読めば感じられることでしょう。

 都知事選の前に、有力候補者の素顔を伝えてくれた石井さんには、ノンフィクションファンとしてだけではなく、都民の一人としても感謝をしたいと思います。小池さんの支援を決めている自民・公明党の支持者の方も是非、これを読んで小池さんが都知事にふさわしいかをもう一度考えてみて頂きたいです。

 私は2017年の都議選で都民ファーストの候補者の方々も取材しましたが、多くは誠実な方々で、都民の生活を向上させようという意欲に燃えた方々でした。小池さんはそのリーダーとして本当に相応しいのか。是非、彼女たちも、この本を読んでみるべきだと思います。

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甲斐毅彦

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