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2020年8月 9日 (日)

「幻のオリンピック 戦争とアスリートの知られざる闘い」

新刊「幻のオリンピック 戦争とアスリートの知られざる闘い」(NHKスペシャル取材班、小学館)を読みました。昨秋放送されたNスぺも素晴らしかったのですが、約50分の番組ではとても収まりきらない秘話に満ちた、読み応え十分の一冊でした。

 1940年(昭和15年)、東京はアジアで初めての五輪開催地となるはずでしたが、すでに日本は中国との泥沼の戦争に突入しており、第2次世界大戦が激化していくという潮流の中で中止となっています。1932年のロサンゼルス五輪、続く36年のベルリン五輪などで活躍した日本代表選手の中で、戦火によって命を奪われたアスリートは取材班の調べによると37人。ある者は志願し、ある者は召集され、スポーツという活躍の場を絶たれた彼らは、戦地で何を思っていたのか。

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 東京での五輪が実現したのは「幻の大会」の24年後。1964年(昭和39年)でした。柔道、レスリング、体操、バレーなどで金メダルを獲得した日本勢の活躍はさることながら、人々の記憶に焼き付いているのは閉会式での「平和の行進」でしょう。国別ではなく、各国の選手が笑顔で入り乱れ、融和しながらフィナーレを迎えた。これは自然発生的に起きたのか、それとも「仕掛け人」がいたのか。本書の圧巻は、取材により、その真相に迫っているところです。

 それにしてもNHKでドキュメンタリー制作に携わる方々の企画力、取材力、構成力には、いつもながら敬服してしまうばかりです。埋もれた事実を掘り起こすノンフィクションの醍醐味が味わえる濃厚な一冊であることを保証します。

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甲斐毅彦

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