「コレクティブ 国家の嘘」
渋谷のシアターイメージフォーラムで公開中のドキュメンタリー映画「コレクティブ 国家の噓」(アレクサンダー・ナナウ監督)を観てきました。ルーマニアの作品です。
2015年に首都ブカレストのライブハウスで起きた大火災で27人が死亡。それだけでは収まらず、4か月後には入院先でさらに37人が亡くなる大参事となった。政府の保健相は「医療過誤ではない」と主張するが、使用された消毒液が10倍薄められていたことが判明。そこに切り込み、調査報道に乗り出すのは、なんとスポーツ新聞の記者でした。
権力は利権があるところと癒着し、都合の悪い情報は隠蔽する。ルーマニアという比較的なじみの薄い国でのことなのに、まったく他人ごととは思えず、私たちが政治に対して感じている不信感をそのまま見出したようにも感じました。
何より勇気づけられたのは、事実を明らかにしたルーマニアのスポーツ紙記者、トロンタン氏の業績が、市民から「スポーツ新聞史上最高の調査報道」と称賛されるところでした。
最近のコメント