「考える脚」
読みそびれていた荻田泰永さんの「考える脚 北極冒険家が考える、リスクとカネと歩くこと」(KADOKAWA)をやっと読み終えました。
「北極点無補給単独徒歩」、「カナダ~グリーンランド単独行」、「南極点無補給単独徒歩」の3つの記録に荻田さんの冒険観を織り交ぜた密度の濃い1冊でした。
どんな対象であれ、命を賭けてのめり込めるものを見つけて、実際に行動している人には魅力を感じます。荻田さんにとっては、極地冒険こそが、のめり込む対象でした。大学生の時に思いつき、ゼロからスタート。バイトして自力で資金を稼ぐことから始めて積み上げた活動には、深く共感すると同時に敬意を感じました。
冒険家や登山家にとっては「いかにして活動の軍資金を得るか」というのは究極的な課題ですが、荻田さんはその点において非常にフェアで健全な考え方を持っています。
「自分自身こそが自らの人生の主人公である」という生き方は「随所作主 立処皆真」という禅語そのものですね。
そして、幸せな人生とは「やるべきこと やりたいこと できること」の3つが一致した人生だという言葉は、最も響きました。それを見つけるのに遅すぎるということはないでしょう。
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