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2021年12月 3日 (金)

「水俣曼荼羅」

「ゆきゆきて、神軍」で知られるドキュメンタリー映画の巨匠、原一男監督の超大作「水俣曼荼羅」を渋谷のシアターイメージフォーラムで観てきました。
 6時間12分に及ぶ3部構成。水俣病の現在という深刻なテーマでありながらも観る者を全く飽きさせない原監督の力量には改めて驚異的なものを感じました。
 高度経済成長の代償とも言える四大公害病の一つ、水俣病。生まれながらにして不自由な体のまま育った胎児性の患者や小児性の患者たちの姿からは、今なおこの公害問題が終わっていないことが伝わってきます。
 原監督は国や県と裁判で争い、補償を求める当事者や医師、支援者らを20年にわたって撮影。その密度の濃い物語をまとめた6時間12分は、まさに「一瞬」に感じると言っても良いでしょう。
 絶対にお勧めしたい理由として、最も強調しておきたいのは「正義」を振りかざす教条主義的な映画とは対極にあるという点。苦しみながらも、明るく生きようとする当事者たちの表情、支援する人々の想い、糾弾され、押し黙るばかりの行政従事者…。あるがままの人間の業を目の当たりにするドキュメンタリーの醍醐味は、まさにここにあるでしょう。
 原監督が描いた「曼荼羅」は観終わった後も、生命力を持って頭の中で渦巻き続けています。

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甲斐毅彦

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