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2008年3月29日 (土)

改めて驚く伊丹監督の才能の大きさ

 休みを利用し、ずっと見学したいと思っていた「伊丹十三記念館」(愛媛・松山市)に行って参りました。
 願望がひとつでも叶うのは、やはり、うれしいものですね。
 そんなことを、しみじみ思ったのは、仕事から解放された精神状態からでしょうか。

 2007年5月にオープンし、まだ1年足らず。
「お葬式」「タンポポ」「あげまん」など大学時代に劇場で見ました。
 情操教育の一端を形成していただいた方だと勝手に思っています。
 出発前、「マルサの女」をビデオで見返しました。
伊丹監督には先の時代が見えていたかのようで、全く色あせていませんでした。

 夫人の宮本信子さんを取材した時の話が思い出されました。
 今はどんな作品もメーキングを作るのは当たり前になっています。
実はこれを最初に実践し、鑑賞に堪える商品にしたのは伊丹監督だったそうです。

 どんな時も「おもしろがり」を見いだすことの天才だったのでしょう。

 記念館を入ると宮本さんの「ようこそ」の映像が流れます。
 しばらく見ていると、何度かわずかな瞬間ですが、いろんな気持ちがこみ上げ、言葉に詰まっておられるのが分かります。

 女優として、度胸満点の演技力の持ち主ですが、そこにいるのは、いまも、こよなく夫を愛する一人の妻の姿でした。

 伊丹さんは晩年、映画監督として活躍されましたが、それ以前は商業デザイナー、俳優、エッセイスト、雑誌編集長でもありました。
 料理、音楽にも造けいが深く、好奇心の巨人のような人でした。
 
 館内は十三にちなみ、13のコーナーに分かれています。
 改めて驚くのは1人の人間の才能の大きさです。
 自らあの世へ旅立ってしまったことは、今も信じられない時があります。
 でも記念館に来て思ったのは、この人は生き急ぎ、人生を疾走し、駆け抜けたのではないか、ということでした。
 
 個人的にユニークな点で印象的だったのは、幼少時代に腹ばいになってニコニコしている写真です。
 腹ばい、と言えば腰には大敵!です。
 学生時代に読んだ雑誌の監督のインタビュー記事に載っていた写真も腹ばいでした。
 私も天才のまねをして、同じ姿で本を読もうとしたら、腰に激痛が走り「二度とやるまい」と誓った苦い思い出があります。
 伊丹さんはどういう背骨の構造をしていたのか分かりませんが、ずっと腹ばいの達人だったのだと知りました。

 それと記念館脇の車庫に展示されている英国車ベントレーです。
 そこには自身のエッセイで、この愛車について書かれた文章も抜粋されています。
 ほどよいホコリの積もり具合もまたこの車の魅力、というような内容でした。
 「ホコリとの調和」を発想できる、ことにびっくりしました。

 伊丹監督は、シャンパンを愛飲していたそうです。 ですから、ここを訪れる前から、絶対にカフェでシャンパン買って飲むぞ、と意気込んでいました。

 家族連れやカップルが、ケーキとコーヒーで談笑しているそばで、私は一人で真っ昼間から、いつもの焼酎ではなく、飲み慣れないアルコールの小瓶を飲み干したのでした。

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コメント

こんばんは。
伊丹十三の作品はかなり昔にTVで見た記憶がありますが、あまり覚えてなくて今回この日記を読んだら無償に見たくなって「あげまん」を借りて観ました!!
20年近く前の作品ですが、数々の伏線が散りばめられていて本当面白かったです。最近観た映画の中でダントツでしたup
私は映画好きなので、内野さんが取材した中で「これはいいっ!!」と思った作品を今度紹介していただけたらうれしいですhappy01

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