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2009年1月25日 (日)

取材の醍醐味って?(上)

 先ごろ、映画「K―20 怪人二十面相・伝」(公開中)を監督した佐藤嗣麻子さんを取材しました。

まだまだ閉鎖的な一面が残っていて、撮影現場は男性社会の雰囲気がプンプン漂う邦画界。

佐藤さんは300館を越える規模でエンターテインメント作品をヒットさせた初めての女性監督です。

映画史を変えた「偉業」にも、ご本人はいたって落ち着いた様子です。

 インタビューをする時、だいたい2つのパターンがあります。
こちらから申し込んでお願いする場合と、今回のように宣伝担当者から「一度会ってみませんか」とお誘いを受けて、取材する場合です。
どんな出会いになるか分かりませんので、話をいただいた時は紙面的に記事に出来そうなイメージが浮かべば、時間の都合がつく限り、取材したいと思います。

 監督からはまったく予想外の答えがポンポン飛び出すので、新鮮でした。
予定調和的なやり取りはありません。
こういうやり取りがある度、先入観を持たずに人に会うということの大切さを感じます。

 監督が話した「プレッシャーを感じることの無意味さ」「名作の持つ法則性」などは、ある程度、紙面の記事で紹介しましたが、話を聞いていると発想の原点から違っている人、という印象を受けました。

映画だけでなくテレビの脚本家としても売れっ子です。

凡人の私から見ていて多忙すぎると、アイデア、ひらめきが止まってしまう恐怖感に襲われたりしないのかな?とか思うわけです。

監督「アイデアが止まること? まったくないですよ。ノートパソコンさえあればどこででも書けますし。
喫茶店、ベッドの上、トイレの中でも。
浮かんだアイデアは、早いとこ出しちゃった方がいいんですよ」

―もったいなくて温存しておきたいと思わないのですか。

監督「思いません。変にため込んでおくと、新しいアイデアが入ってくるスペース自体がなくなってしまうんです。
惜しげもなくさっさと捨てていくこと。お金にしてもそう。
使っちゃうから入ってくる。古いものをいつまでもため込んでおくと、そこに新しいものは入ってこない。
流れる、循環するエネルギーだと思ってるんです」

―ゼロから生み出す、アイデアが浮かぶ瞬間ってどんな感覚なんでしょうか。

監督「何もしないでひたすら情報だけいっぱい詰め込む時期があります。
でもアイデアって、いつも一から作り出してようで実はそうじゃない。
いきなりどこからともなくバーッ!と降ってくる感じで。いつも自分の力だけで書いているんじゃない感覚がするんです」

―テレビドラマの脚本を担当すれば、視聴率の重圧も相当あるのでは。

監督「私、大好きなんですよ、視聴率グラフを見るの。脚本と細かく照らし合わせるとおもしろいですよ。
ここは引っかかったとか、外してしまったとか。反省点がよく分かって。これに似たものが映画の場合ない。

どこを反省して今後どう生かすか。映画は分かりにくい。公開後、諦めと歯がゆさのようなものを感じましたね」

こんな風に、予想を楽しく裏切ってくれる監督です。
あらっ、前半を書き終えたと思ったら、この分量になってしまいました。続きは大急ぎで次(下)に記すことにします。

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コメント

いつも拝読しております、ケチな野郎です。
いい原稿ですので、一度書いたら もう一度読んだほうがいいかもね。赤字が散見いたします。ハイ。

ご指摘、ありがとうございました。

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