「ちい散歩」じゃないけれど。
記者になってから、ずっと無趣味だった私に趣味ができた。
演劇と映画の取材の原点は、子供時代からの趣味が出発点になっている。
その昔、先輩記者に「趣味を仕事にしてしまうと人生、悲惨だよ」と言われた。
その言葉は少し当たっていた。
気づいたら、趣味の意識は消え、楽しむことが二の次になって仕事感覚で見ている自分がいる。
無意識にすぐ作品に善し悪しの評価を付けようとしてしまう。
自分の出身は京都府南部の田舎。東京に転勤して8年。
記憶喪失になりそうな勢いで目まぐるしく時間は過ぎていく。
最近は心身ともに酸欠状態の気がして、地井武男のテレビ番組「ちい散歩」をまねたわけではないが、
まじめな「おさんぽ」を始めた。
ゆっくり歩いていると、さびた思考回路にも変化が生じるようで、心地よい。
かかるのも電車賃と入場料くらいなので、経済的にもあまり負担にならない。
たかが散歩といっても、形から入るのが好きな私は、目的意識を持ちたくて「東京自然さんぽ」(交通新聞社)
という「散歩の達人」の特別本を購入した。
でも、このような散歩本は、東京砂漠と言われる東京だから成立するのだろうなあ。
この散歩の教科書に従い、新宿御苑、浜離宮恩賜庭園、武蔵小山近くにある林試の森、東京都庭園美術館と
我ながら驚異的な早さで都内の森を制覇しつつある。
単なる自己満足に過ぎないけれど。
しかし緑の中で深呼吸すると、五臓六腑にきれいな空気が染み込む感じがする。
大げさなに聞こえるかもしれないが、本当の実感。すごくストレスたまってるのかも。
半年に一度、帰省するが、実家付近と森の空気は似ている。
幼いころはありがたみなど覚えなかったが、こんな澄んだ空気を吸いながら自分が大きくなったことを、
最近になって気づいたりする。
しかし、東京の森は奇跡の中を歩いているような錯覚になる。
浜離宮など、緑が生い茂っているのに見上げれば高速道路を車がビュンビュン走っている。
新宿御苑にしても周囲にはマンションなど高層のビルがたくさん建っている。
奇跡的に残っている、長い間、きちんと手入れされながら残されていることに驚く。
ギャップから生まれるこのプチ感動がクセになり、「マイさんぽ」がやみつきになりつつある。
ご要望があれば、散歩通信の第2弾をお伝えします。いらないかな。
[写真]私が重宝し、教科書としている「さんぽ本」。このような本が本当にあったんですね
お散歩をお楽しみのようですね。
林試の森に関しては地元なので、少し懐かしい話を。
昔は、林業試験場があってわたしはそこにあった
道なき道を勝手に通ってピアノ教室に通ってました。
木が生い茂って、蛇イチゴがなっていたりしていたのを
見てました。
近頃は白金の自然教育園からカラスが来ているみたいで
恐くて行ってないです・・・・。
庭園美術館の、たたずまいもいいですね。
なかなか予定が合わず行っておりませんが・・・。
お部屋に「若宮寝室」なんぞあって、どきどきしました。
また、散歩ネタがあったら教えてくださいませ。
投稿: 品川巻 | 2009年6月24日 (水) 16:46
第2弾楽しみにしていますよ。
東京砂漠、とはいえ商都市オオサカより、お江戸にはまだまだ緑豊かです。
高層ビルと緑地。古木はどんな気持ちで見上げてるんでしょう。
目に青葉、五臓六腑にいっぱいの酸素を吸いこんで、ストレスを大いに解消してくださいね。
投稿: 人形マン | 2009年6月28日 (日) 23:38