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2009年10月11日 (日)

酒井法子の事件で考えさせられたこと(下)

酒井被告の裁判の日が近づいている。

法の裁きとは違う、今回の本当の罪は他にもあるのではないか、という疑問が膨らむ。

振り返ると、本人がクスリをやったことをほとんど認めているのに、
薬物検査で陽性反応が出ないため「不起訴の可能性」という状況が最初は続いた。
クスリ逮捕者のほとんどが現行犯。理由がようやく理解できた気がした。
「不起訴」という用語をみると、本人が罪を認めても前科はつかないとあった。

でもどうなんだろう。
精根尽きるほど心配している事務所の恩人も完全無視。
クスリ抜き目的で息子は他人に預けて逃げ回る。
日本じゅうを混乱させた行為の方が人間として罪は重いのではないのか。
それまでの信頼など消し飛び、多くに半端でない迷惑をかけている。
一連の逃亡行為は取り返しがつかない、という言葉を通り越している。

この事件中、酒井の弟も覚せい剤で逮捕されていた。
複雑な境遇があったようだが、昔の記事を見直しても全部一人っ子とある。
驚かされたのは、この弟逮捕が発覚したとき、事務所に担当記者が確かめたら、
「えっ!確か一人っ子のはずだが…」と上層部も弟の存在を把握していなかったことだ。

自分を仕事で育ててくれた人にさえも本当のことをすべて明かしていなかった。
これも裏切り行為のひとつではないか。
デビューの時点から、信頼関係にはほころびがあったのではないか。
逃亡の発想も兄弟のこともずっと隠し通せたのだから、という安易な気持ちがはたらいたのか。
どんなに裏切ろうと、事務所は私を捨てない、という恐ろしいごうまんさがあったのか。

一連の逃亡、逮捕劇は、読めない展開で、それが余計に関心を集める結果になった。
夫の逮捕を悔やんでの、母子自殺の可能性まで一時は飛び交った。
いまとなっては笑い話だが、その時の報知新聞の一面の記事には、
携帯電話の電波が見つかった場所から樹海の距離まで入っている。

しかし最近になって時々、想像してしまう。
仮に、渋谷で夫が捕まった時、すぐに夫婦そろって逮捕されていたなら。
確かにショッキングなニュースとして報じられるだろうが、
悪い印象は全く、違っていたのではないか。
むしろ同情する人が増えていただろう。
保釈時に見せた「笑み」ひとつでバッシングされることもなかったかもしれない。

人を信じるとは何だろう。信頼関係が強固なほど裏切られた時の傷は深い。
たくさんの恩人を裏切り、欺いたという罪はほとんど裁かれない。
法律を犯すより、もっと重い罪があるのではないか。
法に守られているようで、法の限界と無力さを思うと複雑な気持ちになる。

こんな、今まで考えなかったことを考えさせた酒井事件で勉強したことも多かった。
その点だけは、この事件に少し感謝している。

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コメント

深いですね。
法律は犯してないけれど・・・・
その例は数えきれないくらいあると思います。
マスコミの影響力も
大きく感じられた事柄でした。

あ、私はアイドル時代もあんまり好きじゃなかったので
この顛末にはあまり驚きはなかったけれど
事務所のありかた、については
複雑な心境で毎日見入ってしまいました。

さまよう刃。

法とクスリ。

どちらも裏と表。

「毒」にも「クスリ」にもなります。

いいコラムがありました。

【日経・春秋から】65歳の妻を包丁で刺殺して自首した66歳の夫が逮捕された。妻は5年前、難病に苦しんでいた40歳の長男の人工呼吸器を止めて嘱託殺人罪に問われ、執行猶予中だった。神奈川県相模原市で先日起きた事件に、言葉を失うばかりである。

▼長男の病はALS(筋萎縮性側索硬化症)。全身の筋肉が徐々に動かなくなり、症状が進んだ場合、自分で呼吸ができなくなる。4年近く看病を尽くした母はある夜、「死にたい」と訴え続ける子に「一緒に逝こう」と伝えた。体がもう全く動かない子は文字盤を目で追い、「ごめん、ありがとう」と答えたという。

▼呼吸器の電源を切ったあとで自殺を図った女性の命を救ったのは夫だ。その夫が今度は妻を刺した。すぐ自首し、「妻はうつ病で日ごろから死にたいと言っていた」と供述した。「母さんが息子にしてあげたぶん、彼女の力になりたい」。5年前の週刊朝日の報道に夫の言葉が残る。なぜ、の思いが頭を離れない。

▼5年前は、事件も裁判もずいぶん騒がれた。難病患者や家族を支える仕組みや終末医療のあり方も問題になった。でも、また悲劇が起きた。二つの殺人は罰せられねばならないが、どんな境遇にあっても「生きたい」と思える社会が当たり前である。それはないものねだりだ、という空気がありはしないか、怖い。

殺人だから死刑にしてしまえ、という法の下の平等などありはしませんね。

初コメさせていただきます

>たくさんの恩人を裏切り、欺いたという罪はほとんど裁かれない。
法律を犯すより、もっと重い罪があるのではないか。

ここの部分に、ああまさにそうだなぁと思いました。
あらためて、考えさせられてしまいます。

ただ、対世間についていえば、最終的には批判の矢面にきちんと立って受けたところは、(その他のオモテに出てこない人たちと比べて)斟酌してあげたいとも思いました。

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