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2012年4月 8日 (日)

楽しみがひとつ減る、ということ

連続ドラマ「運命の人」(TBS)が3月に終了して、半月ほど経つ。どこまで史実に基づいていたかは置いておいて、このドラマが好きで毎回、楽しみで仕方がなかった。日曜9時からの放送だったが、外出先で喫茶店に駆け込み、ワンセグで見たこともある。その楽しみが無くなってしまい、いま虚無感のような、脱力感に襲われている。週1回の楽しみが消える喪失感が、こんなにも大きいとは。 もともと山崎豊子原作ものが好きで、近年放送された「白い巨塔」「華麗なる一族」「不毛地帯」もまじめに見たつもりだ。 映画になったものも、昔のテレビ版もほとんど見ているように思う。作品について話し出したら、聞く方が迷惑なくらい止まらないだろう。

 タブーにも踏み込み、複雑な人間関係も描くスケールのある社会派ドラマ。地位を上り詰めた者、闘いに敗れた者。名声を求めての愛憎。原作を読んで結末が分かっていても目が離せない。ドラマとしてすごい力だ。難しい葛藤を表現する喜怒哀楽の詰まった役者の芝居の真剣なぶつかり合い。俳優の並外れた集中力と高い演技力。毎回その「気」を楽しんでいたのだと気づく。

 見応えあるドラマに引き込まれると、体力(気力?)を消耗し、体重も減る。何があっても見たいと思わせる。最近はそんなドラマは少ない。悲しい。同時に同じ新聞記者でありながら、山崎豊子さんと自分の月とスッポンほどの落差に情けない思いにもなる。比較すること自体、おろかで間違いなのだが。

 最終回以外は視聴率10%前後と数字は振るわなかった。しかし、私の周囲には「運命の人」好きは多く、「どうして数字が上がらないんだろ」と何度も嘆き合った。細かく無数に計算し尽くされたカメラワークにも驚かされ、感心した。行き当たりばったりに撮影されたようなものはなかった。初回と最終回が、時を経てパズルのようにつながるようにも編集されていた。果たして次に見応えのあるドラマに出合えるのは、いつになるだろうか。

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